高橋 フリー登板で評価!「モイヤーのよう」

[ 2010年2月26日 06:00 ]

フリー打撃に初登板した高橋尚成

 メッツとマイナー契約を結び、招待選手としてキャンプに参加している高橋尚成投手(34)が24日(日本時間25日)、フリー打撃に初登板。多彩な球種をコーナーに投げ分けた制球力に、現役最年長左腕で通算258勝を誇るフィリーズのジェイミー・モイヤー投手(47)のようだとの声も上がった。ジェリー・マニエル監督(56)もオープン戦の登板機会増を明言するなど、メジャー生き残りへ強烈なインパクトを与えた。

 マイナー選手を相手にしたフリー打撃も高橋にとっては貴重なアピールの場となる。2度に分けて計57球を投げ、安打性6本の内容に「今の100%の力が出せた」と満足そうに汗をぬぐった。

 全体の68%に当たる39球がストライクで低めにボールを集めた。15球目、宝刀シンカーで空振りを取ると、思わずマウンド上で両手でガッツポーズ。左打者の外角にもシンカーを試投した。「左打者の外(のシンカー)は最近まで投げていなかった。外だけでなく内にも投げられる。精度を上げていければいい」。ほぼ全球種を投げたのも、変化球に打者がどんな対応をしてくるかをチェックするためだった。

 バッテリーを組んだコースト捕手は「プレートの両サイドに5種類の球を投げ分ける。球種が10個あるみたい。どのカウントでも全球種が投げられる。まるでモイヤーのようだ」と通算258勝左腕の名前を挙げて絶賛した。モイヤーは46歳だった昨季も12勝をマーク。直球は140キロに満たないが、内外角に投げ分ける抜群の制球力で今も一線で活躍している。それは同じ左腕の高橋が目指す方向性でもある。

 コーチ陣から報告を受けたマニエル監督は「先発だけでなく、ロングリリーフ、左のワンポイントとしても可能性がある。さまざまな場面で力をみせてほしい」とオープン戦での登板機会を多く与えることを明言した。アピールの場が増えれば、開幕メジャー入りのチャンスも膨らむ。

 「現状はまだまだ厳しい。自分はどんどん上を見て、目標に突き進むだけ」と高橋。27日(日本時間28日)に今度は主力相手にフリー打撃に登板する。1つずつハードルを越えることしか、考えていない。

 ▼メッツミナヤGM 彼の投球から勝ち方を知っているのが分かる。球がよく動いている。

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2010年2月26日のニュース