雄星 1244球締めも開幕1軍切符絶望的

[ 2010年2月26日 06:00 ]

キャッチボールを終えた工藤(中)は雄星の頭をポカリ(右は橋本投手コーチ)

 西武・雄星投手(18)の開幕1軍切符が絶望的となった。25日、宮崎・南郷キャンプを打ち上げた渡辺監督は「ないわけではないけど、ボールを見たらまだ1軍のレベルではない。しっかり体をつくって10年先を見据えるようにやっていけばいい。焦ってはいません」と、黄金ルーキーの開幕2軍スタートを示唆。

 28日のオープン戦・巨人戦(サンマリン)の試合前には、2度目の打撃投手を務めるプランもあったが、試合直前にマウンドを掘ることは巨人側に失礼になるとして中止。2月中に打者相手に投げることもなくなった。

 3日連続のブルペンでは「高校時代に近いリズム、テンポの感覚があった。最終日に一番納得できる投球になりました」として56球を投げ込み、今キャンプはトータル1244球となった。悩んできたフォーム固めに手応えを感じている様子で、プロ初のキャンプを「課題が見つかっただけでもいいキャンプになったと思います。90点くらい。残りの10点は実戦の結果次第です」と納得の表情で振り返った。

 その一方で、目標に掲げていた開幕1軍については「まだ投げられるレベルではない。開幕1軍にこだわらず自分がやるべきことをやって、その結果がいい方向につながればいいと思います」。今後、28日まで1軍に帯同。3月からは西武第2球場で調整する方向だ。そこでの実戦練習次第では、6日の卒業式後に再び1軍に合流する可能性はあるが、いずれにしても開幕1軍は厳しい状況だ。「がむしゃらにやるだけです」と誓った雄星。焦ることはない。地に足をつけて、1つずつ課題をクリアすることに専念する。

 ≪工藤 原点回帰のススメ≫西武の工藤が、雄星に原点回帰を勧めた。この日は初めてキャッチボールのコンビを組み、ブルペンでの投球後には「高校の時と同じように投げれば、同じような球が行くのは当然だろ。変える必要はない」とアドバイスを送った。自身もブルペンで93球の熱投。「達成度?7割くらい。後は実戦で制球ミスなく投げられたらいい」と29年目のキャンプ振り返っていた。

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2010年2月26日のニュース