楽天　２年目辛島が左の中継ぎに名乗り

韓国・サムスンとの練習試合で８回に登板、好投した楽天・辛島

　【楽天１－３韓国・サムスン】中継ぎ左腕不足に悩む楽天に新星が出現した。高卒２年目の辛島が韓国・サムスンの中軸相手に１回を打者３人でぴしゃり。佐藤投手コーチをして「直球に勢いがある。今のウチの左投手では１番いい」とうならせた。

　左翼から本塁へ風速９メートル以上。先発の永井が「風の影響で変化球が思い通りにいかなかった」と話すほどの悪条件も１９歳左腕は平然。８回からマウンドへ上がると先頭打者の初球に最速１４０キロの直球でストライク。追い込んでからはチェンジアップで空振り三振に仕留めた。二ゴロ、二邪飛と打撃をさせない落ち着いたマウンドさばきを「ずっと状態はいい。いつものフォームを意識して投げました」と涼しい顔で振り返った。

　キャンプは２軍スタートも紅白戦の好投で１軍切符をつかんだ。チームの主力は右投手に偏っており、貴重な存在として首脳陣の期待も大きい。２０日の紅白戦で好投した際に「大好きな投手」と絶賛したブラウン監督も「あの年齢で落ち着きと自信を感じさせる投手はなかなかいない。開幕１軍も十分ある」とあらためて評価した。チームの上位進出に左の中継ぎは不可欠。辛島がブラウン構想の１ピースを埋める。

　≪鉄平　左上腕三頭筋の張り≫楽天の鉄平が、左上腕三頭筋の張りを訴えて試合を欠場。前日の筋力トレーニング中に張りを訴えており「問題はありませんが、大事を取って休みました」と語った。ブラウン監督も「左腕がつった感じのようだ。大事を取ってきょう、あす（２６日）は休ませる」と心配はしていない様子。状態に問題がなければ、２７日の日本ハムとの練習試合に出場する。

　≪渡辺直　技ありの二塁打≫楽天の渡辺直が、６回１死から右翼線へ技ありの二塁打。２ストライクと追い込まれてからの一打に「追い込まれてから逆方向に打つのが課題だった。右肩が下がることなく、うまくとらえることができたと思います」と納得の表情。続く牧田の二ゴロで三塁へ進み、暴投で唯一の得点となるホームを踏んだ。今季も相手チームにとっては嫌な存在となりそうだ。