さすが東芝!貫禄の1点差逃げ切り

[ 2009年8月27日 06:00 ]

<東邦ガス・東芝>力投する東芝先発・増井

 第80回「都市対抗野球」第6日は26日、東京ドームで2回戦3試合が行われた。第3試合では大会6度の優勝を誇る東芝が、ベテラン・木戸一雄投手(29)の好救援もあって東邦ガス相手に2―1で逃げ切り。2年ぶりの優勝へ好スタートを切った。第1試合は日立製作所が沖縄出身の比嘉―伊波の継投で沖縄電力に勝ち、ホンダ熊本は逆転勝ちで3回戦進出を決めた。

【試合結果詳細


 【東芝2―1東邦ガス】点差は1点。それでもベテラン・木戸の背中がチームに勇気を与えた。8回、1点差に追い上げられてなお1死一、三塁をピシャリ。9回も抑えた8年目右腕は「緊張はありませんでした。若い選手に勝ち星をあげられるようにしたいだけですから」と胸を張った。
 2回に3年目の三沢が先制ソロ。投げては同じく3年目の増井が7回1/3を5安打1失点と踏ん張った。そして最後はベテランがぴしゃり。チームが目指す、若い力とベテランの融合がぴたりとはまっての初戦突破だ。
 印出監督就任1年目の一昨年は優勝しながら、昨年はよもやの予選敗退。2年間で天国と地獄を味わった指揮官は、若手への移行というチーム改革に着手した。打線は新人松永が4番に座り、3番・藤原が2年目、5番・三沢は3年目。“東芝の顔”だった10年目の平馬を6番に据えた。投手陣も主戦を10年目の磯村から、3年目の増井に任せて2次予選から大事な場面で起用し続けた。その中で要所はベテランの助けを借りることで、若手も着実に成長。神奈川2次予選で敗れながら、関東代表決定で第4代表の座を勝ち取ったことでチームも一皮むけた。
 「大きな一歩。1試合勝てて次から選手は思い切ってできると思う」と指揮官。試合のたびに成長する新生・東芝が頂点に向かって一歩ずつ突き進む。

 <東邦ガス 光った水田6奪三振>敗戦の中で2年目の水田がキラリと輝いた。5回から登板し、切れのある直球で9回1死二塁で降板するまで6三振を奪った。「東芝さんはいい打者が多い。そういうチームを抑えられたことを自信にしていきたい」。昨年は藤江(横浜)を擁して66年ぶり勝利。2年連続初戦突破はならなかったが、明大3年秋にリーグ最優秀防御率に輝いた右腕は充実感をにじませた。

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2009年8月27日のニュース