141球完投!2冠・涌井「まだ投げられた」

[ 2009年6月11日 06:00 ]

阪神戦に先発した西武・涌井秀章

 【西武4-3阪神】141球の完投勝利。西武・涌井はリーグトップタイの7勝目にも、涼しげに言った。

 「まだまだ投げられましたよ。何も言われなかったし」。勝敗を決着させるのがエース。今季から横浜高の先輩・松坂(現レッドソックス)の背番号18を継承した22歳は誰よりもエースのプライドを持っている。
 序盤は1足分だけインステップする悪癖に悩まされ、抜ける球が目立った。3回1死から連続四球を与えると、銀仁朗がマウンドへ。すると涌井は「今修正しているから、もうちょっと待って」。直後に金本に一時逆転となる2点適時打を浴びたが、4回から完ぺきに修正して本来の投球を取り戻した。8回1死一塁では金本、桧山を連続三振。いずれも直球で空振りを奪い「もう点をやれない状況。あそこは力を入れて投げた」と振り返った。
 元同僚ブラゼルには予告通りに徹底した内角攻めで4打数無安打。9回の二飛では内角スライダーでバットを粉砕した。今季2度目の2ケタ10奪三振。ピンチで力でねじ伏せる投球で、チームを4月21日以来50日ぶりの貯金生活に導いた。勝利数と奪三振数で2冠に立った涌井は「まだ6月。これからじゃないですか」。最大の目標は20完投。この男ならやりかねない。

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2009年6月11日のニュース