【記者の目】吉川は早くから相談 パナ側もルール不理解…5年前の教訓生かせず

[ 2018年8月25日 08:01 ]

パナソニックの吉川峻平投手
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 社会人野球・パナソニックの吉川とダイヤモンドバックスが初めに接触したのは今年1月だったという。昨秋の日本選手権を視察した同球団が強い興味を抱いた。元々メジャー志向が強かった吉川はすぐさまパナソニック野球部に相談を持ちかけた。部は本人の意向を尊重して快く送り出す方向だったと聞くが、とんだ失態が事態をややこしくさせた。

 プロ球団と契約するには、事前にJABAへの登録抹消届を提出しなければならないルールの不理解。5年前に沼田拓巳投手が同様のケースで除名処分となった時、JABA側からは「(90年に)財団法人になってから選手の除名は初めて。これを前例にしたくない」との声が上がった。事態は繰り返され、ルールの周知が徹底されていないのではないかと感じてならない。

 吉川は関西学生リーグの関大4年時に日米大学野球に出場。この頃から大リーグへの夢を膨らませていった。誰からも応援される形で日本を離れることができないとすれば、惜しい。(アマチュア野球担当・吉仲 博幸)

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