“歩く山の神”20歳西塔が健闘 競歩日本最高順位タイ6位

[ 2013年8月12日 06:00 ]

<男子20キロ競歩>6位でゴールし、喜びを爆発させる西塔

世界陸上

(8月11日 モスクワ)
 “歩く山の神”が大健闘を見せた。男子20キロ競歩で、昨年のロンドン五輪25位の西塔拓己(20=東洋大)が1時間22分9秒で6位に入った。号砲と同時に集団から飛び出すと5キロまで独歩。鈴木雄介(25=富士通)に5キロすぎに抜かれズルズルと後退しそうになりながら粘った。上位選手が歩型違反で次々と失格になる中、冷静にレースを運び、両手を広げてゴールした。競歩での日本最高順位タイに「自分の持ち味を出せた。100点満点」と満面の笑みを浮かべた。

 箱根駅伝の山上り5区で4年連続区間賞を獲得した柏原竜二(24=富士通)の東洋大の後輩に当たる。「山で練習した時に自分が上りに強いことが分かった。力いっぱいに歩くフォームなので、そこが柏原さんに似ているかもしれない」。今大会はフラットなコースだったが、強い日差しが照りつける悪コンディション。箱根の山に匹敵するような過酷な条件で輝きを放った。今季のタイムでは出場選手中No・1だった鈴木は5キロすぎからトップに立って快調に逃げたが、13キロで集団に吸収された。1時間23分20秒で12位に「金メダルを目指すと言っていたので悔しい。まだまだ力不足」と語った。

【男子20キロ競歩】
(1)イワノフ(ロシア)  1時間20分58秒
(2)陳定(中国) 1時間21分9秒
(3)ロペス(スペイン)  1時間21分21秒
(6)西塔 拓己(東洋大) 1時間22分9秒
(12)鈴木 雄介(富士通)1時間23分20秒
[世]カナイキン(ロシア) 1時間17分16秒
[日]鈴木 雄介 1時間18分34秒

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2013年8月12日のニュース