山県10秒10 80年ぶり決勝進出ならず

[ 2012年8月7日 06:00 ]

男子100メートル準決勝でブレーク(左)とゲイ(右)に遅れてゴールする山県

ロンドン五輪陸上

 男子100メートル準決勝で第3組の山県亮太(20=慶大)は10秒10の6着で、日本人として32年ロサンゼルス五輪の吉岡隆徳以来となるファイナリストを逃した。

 第4レーンの山県は、第3レーンのゲイ(米国)、第5レーンのブレーク(ジャマイカ)と世界選手権の優勝経験者に挟まれたが「またとない機会。緊張して当たり前の場面で、どれだけ自分の走りができるか」と意外なほど冷静だった。滑らかなスタートで飛び出すと、40メートル付近までトップを走った。「(決勝へ)行けるかもしれない」。そう感じた瞬間に両隣の2人に抜かれ、動きが少し硬くなった。ゴール間際にはさらに3選手に抜かれて6着でゴール。それでも「自分のやりたいことが実行できたのは収穫。これで、もっと余裕を持って次からの世界大会に臨める」と晴れ晴れした表情で振り返った。

 予選でマークした10秒07は、五輪での日本人最高タイム。ブレークらとの再戦には「ぼくは英語が話せないけど次の機会があれば、話したい」と笑ったが、20歳の若武者が近い将来の9秒台突入と決勝進出の可能性を感じさせた。

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2012年8月7日のニュース