松本 準決勝で世界王者に惜敗、3位決定戦へ

[ 2012年8月7日 06:00 ]

男子グレコローマン60キロ級準決勝で敗れた松本隆太郎

ロンドン五輪レスリング

 レスリング男子グレコローマン60キロ級の競技が6日に始まり、松本隆太郎(26=群馬ヤクルト販売)は準決勝で昨年の世界選手権王者オミド・ノルージ(イラン)に0―2で敗れ、3位決定戦に回った。初戦となった2回戦はトルコ選手、3回戦もフランス選手を2―0で下したが、00年シドニー五輪の永田克彦以来となるグレコローマンの決勝進出はならなかった。

 メダル確定を前に、松本が世界王者に屈した。準決勝の第1ピリオドは、0―0でグラウンドの攻防となったが、ノルージを攻めきれず0―1。第2ピリオドは0―1の終了間際に松本ががぶっての投げを打ったが、得点と認められず終了となってしまった。

 3回戦までは得意の立ち技で着実に得点を重ねた。松本が初戦から自信を持つ攻撃スタイルを存分に見せた。2回戦は序盤から積極的に動いた。相手を押し出して1点を奪って第1ピリオドを取った。第2ピリオドには相手の背後に回り1点を先制した後に、そのまま持ち上げて豪快に投げ飛ばして3点を加えるなど快勝だった。

 今年からグレコのルールが変更。1ピリオド2分のうち、1分30秒までにどちらかが得点すれば、寝技をせずにそのまま立ち技を続行する。「自分にはかなり有利になった」と精神的に余裕を持てるようになり、体重が上の階級の選手とスパーリングを重ねて、さらに長所を伸ばしてきた。

 10年世界選手権で銀メダルを獲得したが、昨年は初戦負け。日本レスリング協会の幹部に「何をやっているんだ」と活を入れられた。五輪アジア予選で切符を得たグレコのエースは「その時の悔しさは忘れていない」。残すは3位決定戦での銅メダル。ロンドン五輪最後の大舞台での勝利でその借りを返す。

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2012年8月7日のニュース