王将戦第3局第1日のポイント 緊迫感にあふれた渡辺王将の▲7七桂

[ 2021年1月31日 05:30 ]

スポニチ主催 第70期王将戦7番勝負第3局第1日 ( 2021年1月30日    栃木県大田原市・ホテル花月 )

第3局第1日A図                                          
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 【第1日のポイント 関口武史】戦型は第2局に続き相掛かりへ。渡辺が指したように、素早く▲3七桂と跳ねるのが最近の流行で、急戦にも持久戦にも対応の布陣である。2九飛のスペース確保と、▲4五桂の決戦策を含んでいる。

 対する永瀬は居王のまま△7六飛~3六飛と積極的に動く。王の位置固定を後回しにしたのが工夫で、午前中から早くも前例の少ない将棋となった。

 渡辺の▲7七桂(A図)で戦局は緊迫感にあふれた。△8六飛▲8七歩△8二飛と歩得の後手が局面を収めにいくと、▲4五桂△5二王▲6五桂△6二金▲7一角と猛攻を浴びてしまう。▲8三歩や▲8二歩など小技を織り交ぜながら渡辺の二丁拳銃(3七桂・7七桂)が永瀬陣にさく裂するか。一触即発の雰囲気のまま第2日へ。(スポニチ本紙観戦記者)

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