ハマの林昌勇だ!DeNAドラ2・松本凌が広島戦2回完全 開幕1軍はもちろん守護神もあるぞ

[ 2024年2月22日 05:30 ]

練習試合   DeNA2-1広島 ( 2024年2月21日    コザしんきん )

<広・D>7回、登板する松本凌(撮影・平嶋 理子)
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 DeNAのドラフト2位右腕の松本凌人投手(22=名城大)が21日、広島との練習試合(コザ)で6回から3番手で登板。右横手から最速148キロの直球を駆使して2回をパーフェクトに抑え、2三振も奪った。同じ右横手でヤクルトで守護神を務めた林昌勇(イム・チャンヨン)を崇拝する変則右腕は現時点ではセットアッパー候補だが、アピールを続ければ守護神候補に浮上する可能性もある。

 とても新人とは思えない。7回1死で松本凌はフルカウントから中村奨を空振り三振。右打者の外角への完全なボール球に及び腰のハーフスイングだった。「その前のスライダーが内角に抜けた。それで外は遠く感じたと思います」。マウンドでの冷静な分析力。すでにセットアッパーや守護神の条件を備える。

 今春2度目の実戦登板。6回から登板し、2回をパーフェクトに抑えた。1月の新人合同自主トレで「ハマの林昌勇と呼んでください」と希望していた右腕は、本家そっくりなフォームでキャンプインからアピールを続ける。6回は先頭の林から空振り三振を奪うなど3者凡退。7回も中村奨を三振に斬るなど簡単に3人で片付けた。自己最速153キロには届かずも、この日も変則フォームから最速148キロの直球や右打者の内角に食い込むツーシームを多投。身長1メートル85で長い手足も打者を「威圧」する。

 神戸国際大付(兵庫)時代に右上手からサイドに転向。「最初に見た」という林昌勇の投球動画を参考にして独自でフォーム改良を重ね、名城大でも磨きをかけた。救援で1回無失点だった15日の日本ハム戦に続き、これで練習試合は計3回無失点。三浦監督も「投げっぷりも良く球も強い。順調すぎて、一度打たれた方が良いくらい」と大絶賛する。すでに救援での開幕1軍入りは確実でセットアッパー候補だが、今後も打者を圧倒し続ければウェンデルケン、森原、山崎、伊勢らとの守護神争いにも手が届く勢いだ。

 松本凌は言葉に力を込める。「監督に“ナイスピッチ”と声をかけていただきました。今は三振も取れている。ここからもしっかりやりたい」。その可能性は無限大。98年以来、26年ぶりのリーグ優勝を狙うチームに、新たな風を吹き込んでいる。(大木 穂高)

 【松本 凌人(まつもと・りょうと)】☆生年月日 2001年(平13)12月5日生まれ、大阪府四條畷市出身の22歳。

 ☆球歴&サイズ 神戸国際大付から名城大に進学。2年春の大学選手権で沖縄大・仲地(現中日)と投げ合って完封勝利。23年ドラフト2位でDeNA入団。1メートル85、88キロ。右投げ右打ち。

 ☆甘党 大好物はキャンプ地の沖縄の銘菓「サーターアンダギー」。キャンプ序盤にトレーナーから糖質数値が高いと指摘を受け現在は封印も「帰るまでに、また一度は食べたい」。

 ☆父 元S級競輪選手の松本久氏。

 ☆番長サプライズ ドラフト後の指名あいさつで名城大に三浦監督がサプライズ登場し、思わず「男の中の男が来た…」。

 ☆ルーキーズ 今春の1軍キャンプには度会(ENEOS)、石上(東洋大)、井上(四国・徳島)と4人で参加。仲が良く最初の休日は4人で外食。

 ▽林昌勇 08~12年にヤクルトに在籍し、守護神として活躍。1年目の08年に33セーブを挙げ、11年5月4日の中日戦で通算173試合目で日本での100セーブを達成。同年10月29日のCSファーストS第1戦では、CS史上初となる1球でのセーブを記録した。通算成績は238試合で11勝13敗128セーブ、防御率2.09。また09年の第2回WBCには韓国代表として出場。日本との決勝でイチローに2点適時打を許し、敗戦投手となった。

 ▼DeNA・森唯(先発して3回無失点)結果も欲しかったし、やりたいことはできた。(開幕ローテーション入りを)狙っていきたい。

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