野村克也さん「1軍投手たるもの…」 試合前、相手バッテリーにまさかの説教 そのまま1時間!

[ 2023年6月22日 17:00 ]

98年の安芸キャンプでフリー打撃練習後、新庄(左)に打撃のアドバイスをする阪神・野村監督
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 かつて広島、ロッテでプレーした元投手で、カフェオーナー兼パティシエの小林敦司さん(50)が21日深夜放送のテレビ朝日「杉谷拳士が取材中」(水曜深夜2・47)に出演。2020年2月に84歳で亡くなった名将、野村克也さんが阪神監督を務めていたころのエピソードを明かした。

 昨季限りで現役を引退した元日本ハム内野手、杉谷拳士さん(32)の冠番組。この日は、引退したばかりの杉谷さんが元プロ野球選手のセカンドキャリアについて学ぼうと、引退後に有名洋菓子店「キルフェボン」で修行を積んでカフェを開いた小林さんを店まで訪ねた。

 そのなかで、小林さんが広島時代に大阪ドーム(現京セラドーム)で開催された阪神戦でのエピソードを披露。登板した小林さんは新庄剛志(現日本ハム監督)、山田勝彦(現日本ハムバッテリーコーチ)に対してしつこく内角を攻め、山田に対して死球を与えてしまったことがあったという。

 そして、翌日の試合前練習中のこと。山田に謝罪しようと、捕手の田村恵(現広島スカウト)とともにバッテリーで阪神ベンチを訪れた。だが、山田には会えず、野村監督と出くわしたという。それだけでかなりの“緊張もの”だったが「立ったまま、説教みたいなのが始まって…」と苦笑いの小林さん。ノムさんは「1軍投手たるもの、こういうところでああいう球は投げない」と配球も含めて広島バッテリーに説教を始めたそうで、なんとそれが1時間ほど続いたのだという。

 「貴重(なアドバイス)ですけど、あのころは何が何だか分からなくて。田村さんと一緒に“はい…”“はい…”って言って」。

 試合前の練習もしなくてはならず、ありがたいと思いつつも阪神ベンチ前で固まっていた小林―田村バッテリー。「途中、(広島の投手)コーチの大野(豊)さんが来て“すいません”って言って。引き上げていったんですけど」と、そのてん末を振り返った。

 「他チームの人に(敵将の)監督がそうやって怒るというか、注意をしないじゃないですか(普通は)」と楽しそうに思い出話をする小林さん。杉谷さんが「でも、野村監督らしいといえばらしいですね。野球に対して真っすぐですし…」と話すと、小林さんも「そうですね」としたうえで「あのころにもっとその話を真剣に聞いていれば、もう1、2年やれたかもしれないです」と笑わせていた。

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