“米ドラ1”を連破や!阪神・前川、今度はサイ・ヤング賞腕バウアー撃ちへ闘志「打てたら自信になる」

[ 2023年6月22日 05:15 ]

<阪神 全体練習>打撃練習をする前川(撮影・平嶋 理子)
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 阪神は21日、23日からのDeNAとの首位攻防3連戦(横浜)に向け、甲子園球場で全体練習を再開した。25日には20年レッズ時代にサイ・ヤング賞を受賞したトレバー・バウアー投手(32)が先発予定。前川右京外野手(20)は、18日に2安打を放ったソフトバンクのスチュワートに続き、大リーグ球団の「ドラ1」指名を受けた右腕の攻略を誓った。相次ぐ大物撃ちで、定位置確保へのアピールにつなげる。

 前川の鋭いまなざしは、早くもバウアーへ向いていた。23日から再開するリーグ戦は、2・5ゲーム差に迫る2位・DeNAとの首位攻防戦からスタート。3戦目で先発が濃厚な右腕に対し、20歳の若武者は「サイ・ヤング賞の方なので、出る機会があって打てたら自信になる。しっかり準備したい」と闘志を燃やした。

 これまで1軍経験がわずか43打席の前川が、メジャー通算212試合に先発して通算83勝の超大物に挑む。最速155キロの直球を軸に多彩な変化球を持ち、交流戦で3戦3勝と本来の調子を取り戻してきた。しかし、同じ交流戦でデビューして頭角を現し、18日のソフトバンクとの最終戦後、岡田監督に「今、一番打ってるやんか」と称賛された前川は、一歩も引くつもりはない。

 その18日には、ブレーブスから18年にドラフト1巡目指名された右腕スチュワートと対戦。第1打席に160キロ直球を遊撃内野安打にすると、第2打席では156キロをはじき返す右中間二塁打を放った。くしくも、バウアーも11年ダイヤモンドバックスのドラフト1巡目指名。対戦に備え、投球の映像を何度もチェック済みだといい、「見ていますね。もっと分析して(打席に)入りたいです」と、頭に軌道をインプットしている。

 試金石の一戦になるかもしれない。DeNAとの初戦の先発予定は今永、2戦目は東と左投手が続く見込み。5月30日の1軍初昇格以降で、左投手との対戦がまだ1打席しかない前川は、2戦連続でベンチスタートとなることが濃厚だ。それを当の本人も、把握している。だから、真の主力になるために、まずは右の好投手を打ち崩して道を切り開く。

 「まずは右(右投手を打つこと)だと思う。結果を残さないと、(左投手の時にスタメンで)出してもらえるわけがない。右ピッチャーでしっかり結果を出せるように」

 レギュラー奪取へ向けて、猛虎期待の若手が、力強く再スタートを切る。 (石崎 祥平)

《先発11試合は全て右投手》
 ○…交流戦初戦の5月30日西武戦でプロ初出場を果たした前川は、同戦を含めて先発した11試合の相手先発が全て右投手。4度あった左投手の試合は先発を外れ、右翼にはミエセスか森下が入っている。岡田監督はこの日、「打たせてもええけど、右(打者)で打たすのがおるから。そんな慌てる必要ないやん」と話した。前川の今季の対左投手は1度だけで、15日オリックス戦の5回1死満塁で山田に対して遊ゴロ併殺打だった。

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