侍・山川も一発「野球やめなくて良かった(笑)」 本番前ラスト打席で待望どすこい! 苦しむ中バット変更

[ 2023年3月8日 05:25 ]

侍ジャパン強化試合   日本代表9-1オリックス ( 2023年3月7日    京セラD )

<侍・オ>8回無死、左越え本塁打を放ち、どすこいポーズをする山川(右端)(撮影・平嶋 理子)
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 ついに、やっと、ようやく――。悩める大砲が目覚めた。8回、本番前の実戦で最後の打席。山川が左越えに豪快なソロ本塁打を叩き込んだ。ベンチに戻ると侍戦士として初の「どすこい!」を披露。「出ましたねえ~。うれしいっす。(どすこいは)みんな声を出せるし、物凄く気持ち良かった」と大喜びだ。

 「やっぱね、1本出ると世界が変わる」。自らそう言った1本は4回に飛び出した。2死二塁で大谷の代打で登場し、左翼線に適時打。6試合16打席目でマークした初安打に「めちゃ×6、うれしい。バットを替えた効果もあった」。6回には「僕の中で一番。最後のフォークを冷静に見逃せた」と四球を選び、感覚を取り戻して待望の一発につなげた。

 悩み苦しむ中で「相棒」を替えた。今季から先端をくり抜き、20グラム軽い900グラムのバットを使用。しかし「軽くなりすぎて当たりが薄い」と結果につながらず、5日の練習から「十何年と長く使っていて感覚的に合う」という昨季と同じタイプのバットに戻した。その決断が吉と出た。

 ベンチでは大谷に、バットが「蘇生」するようにと心臓マッサージを施してもらったこともある。その大谷が前日の阪神戦で異次元の2本塁打。山川は「マジ野球やめたいです。(大谷が凄すぎて)つまんねえ、みたいな。あんなの競技違うし」と話したが、同じ長距離砲としての魂に火が付かないわけがない。「野球やめなくて良かった」と笑った。

 「最後の最後でね。気持ち?全然違いますよ」。さあ、本番。本来の姿を取り戻した「どすこい侍」が世界の戦いに臨む。

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