侍の4番は正尚!古巣撃ち3安打4打点 前夜の2三振から修正 4打席で貫禄の空振りゼロ

[ 2023年3月8日 05:25 ]

侍ジャパン強化試合   日本代表9-1オリックス ( 2023年3月7日    京セラD )

<オ・侍>2回、吉田は左中間に3点適時三塁打を放つ(撮影・北條 貴史)
Photo By スポニチ

 大谷の後ろを託される重圧も、この男には無縁だった。不振の村上に代わって4番に入った侍ジャパンの吉田が3安打4打点。慣れ親しんだ京セラドームのお立ち台で言葉に力がこもった。

 「懐かしいなと。7年間ここで成長できた。これから侍の熱い戦いが始まっていきます。皆さんの声援が力になるので一緒に戦っていきましょう!」

 初回1死一、二塁で東のチェンジアップをしぶとく右前に運ぶ先制適時打。続く2回も2死満塁、フルカウントから高め143キロ直球を捉え、左中間を破る走者一掃の3点三塁打で古巣を突き放した。4回にも3打席連続安打となる右前打と固め打ち。3日に帰国したばかりで「(いつ日本に帰ってきたか)ちょっと時差ぼけで覚えていない」という言葉とは裏腹に、格別の存在感を発揮した。

 21、22年に最高出塁率を獲得するなど、昨季まで6年連続で出塁率4割超え。昨季の41三振は規定打席到達者で最少だった。高いコンタクト率を認められて大型契約を勝ち取った男は、合流後初実戦となった前夜の阪神戦で左翼フェンス直撃の適時二塁打を放った一方、2三振を記録。この日は4打席全てで空振りなしでも「(3安打は)たまたま。まだファウルも打っているし、ミスショットもある」とさらなる改善の余地を残している。

 2番に出塁率の高い近藤を挟み、ヌートバー、大谷、そして吉田と大リーガーで固めた上位打線は面白いように機能。試合前には円陣の声出し役を務め「どんな実績があっても、どんな舞台でもチャレンジ精神を忘れず行きましょう!」と右手を突き上げ、一丸を呼びかけた。「優勝に向かって一戦一戦、最後まで諦めずに戦っていく。必死にプレーするだけ」。ハーパー(フィリーズ)への憧れからつけた、かつての背番号「34」とともに、侍ジャパン打線の命運をマッチョマンが背負う。(阪井 日向)

 ≪19年強化試合では満塁弾≫先発4番の吉田が初回先制の適時打を含む4打数3安打4打点。日本代表で4番に座ったのは19年3月10日の強化試合・メキシコ戦(京セラドーム)以来2度目。前回も初回先制の満塁本塁打を含め2打数2安打5打点。通算6打数5安打、打率.833と重責を果たしている。オリックス時代は公式戦で通算244試合先発4番を務め、打率.328、39本塁打、166打点。特に昨年は75試合で打率.382、15本塁打、73打点と好成績を残した。

続きを表示

2023年3月8日のニュース