矢野燿大氏 阪神・ノイジーは3番の適性あり 好機を広げ、走者を還すことを意識しているスイング

[ 2023年2月5日 07:15 ]

岡田監督(左)が見守る前で広角に打ち分けたノイジー(撮影・大森 寛明)
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 【チェック矢野燿大】新助っ人のノイジーは自分のバッティングを持っている。バットをインサイドから出し、バットの面が急に変わらない。フリー打撃で気持ちよく打つためにはポイントを前に置いてもいいのだが、差し込まれてでもポイントを近くにして、センターから逆方向への打撃に徹していた。

 本塁打も打てると思うが、アベレージを残せるタイプだろう。好機を広げたり、走者を還せることを意識しているスイングだし、3番打者としての適性は十分にある。打線において、3番が決まらないと、他のいろんなところを動かす必要が出てきてしまう。昨季も他に適任者がいなかったから近本を3番に据えたのであって、本音を言えば1番にしたかった。今の阪神打線は左打者が多くなりやすい布陣であるだけに、右打者のノイジーが3番に収まってくれれば岡田監督も打線が組みやすく、計算しやすくなるだろう。元々内野手だけあって、スローイングに不安もなく、守備もそつなくこなしていた。

 佐藤輝はいい感じで打てていた。昨年までに比べると、ヘッドを投手側に倒さないことを心がけているようで、バットが体に巻き付いたスイングとなっていた。本人の中にも打球を飛ばすというよりは、勝手に飛んでいくという感触があるのではないだろうか。力感はなくても、しっかり捉えて、角度をつければ、打球は飛んでいくということ。そうすれば、打ち損じは減り、ヒット、ホームランは自然と増やしていけるだろう。(スポニチ本紙評論家)

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2023年2月5日のニュース