松坂大輔氏 侍ジャパンの巨人・大勢はMLBに少ない変則投手 米右打者に効果的

[ 2022年11月6日 05:00 ]

侍ジャパンシリーズ2022   日本代表5―4日本ハム ( 2022年11月5日    東京D )

<侍・日>力投する大勢(撮影・光山 貴大) 
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 【松坂大輔 視点】サムライジャパンの巨人・大勢投手は、レギュラーシーズンと変わらないボールの強さを感じました。もちろん150キロ超とスピードも兼ね備える。侍ジャパンのクローザー候補の一人であることは間違いないでしょう。

 変則のサイドスローは、特に右打者に嫌がられると思います。9回2死、右打者の万波選手を詰まった二飛に打ち取ったのも内角に食い込む力のある直球でした。腕を下げて、横からのフォームであれだけ速いボールを投げる投手は大リーグにもあまりいません。

 米国代表には今季打率・317、35本塁打、115打点のゴールドシュミット(カージナルス)、40本塁打のトラウト(エンゼルス)、35本塁打のベッツ(ドジャース)ら、現時点で発表されているメンバーでも強力な右打者が何人も顔をそろえます。彼らを抑え込む大きな武器。それが大勢投手だと思います。

 強い、のはボールだけではありません。メンタル面の強さ。気持ちの「丈夫さ」と言ったらいいのでしょうか。これも大勢投手の武器です。新人ながら、注目される球団である巨人の守護神として、重圧の中で1年間を全うした。本当に凄いことだと感じます。もちろん国際試合では違うプレッシャーがかかりますが、大勢投手のメンタル面の強さは今季の成績が証明していると思います。

 この日も「来年3月もこの舞台に立つ」と強い気持ちで投げたはずです。まさに堂々の「侍デビュー」でした。(スポニチ本紙評論家)

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2022年11月6日のニュース