西武 日本ハム・近藤獲り参戦へ 奪冠へ補強ポイント合致 オリックス、ソフトBも動向注視

[ 2022年11月6日 05:00 ]

<侍・日>ベンチから試合を見つめる近藤(左)と源田(撮影・木村 揚輔)
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 西武が、保有する海外フリーエージェント(FA)権の行使が決定的な日本ハム・近藤健介外野手(29)の獲得に乗り出すことが5日、分かった。6年連続で出塁率4割を超える通算打率・307のヒットメーカーは、今季外野のレギュラーを固定できなかったチームの補強ポイントに合致。松井新監督で臨む来季の4年ぶりの覇権奪回に向け、今オフFA市場の目玉を狙う。

 通算打率・307を誇る近藤の獲得に動く背景には今季、外野陣の打撃が低調で、3ポジションとも固定できなかったことが挙げられる。20年に秋山(現広島)の大リーグ移籍後は不動の外野手がおらず、優勝からも3年間遠ざかっている。

 近藤は19、20年に最高出塁率のタイトルを獲得し、今季も打率・302を記録した巧打者。西武の本拠・ベルーナドームは大の得意で打率・400、驚異の出塁率・545をマークした。球団は主軸の森が国内FA権の行使を表明したこととは切り離し、4年ぶりのリーグ制覇を狙う上で補強が必要と判断。左の強打者の調査を水面下で進めてきた。

 内野や捕手の経験もあり、野球に取り組む姿勢も評価。豊富な経験は、若手にとって最高の教材になることも獲得に動く理由だ。千葉県出身の近藤にとって生活基盤が関東圏に戻ることとなり、住環境面での支障もない。

 来季は松井新監督の下、新体制で船出する。今秋ドラフトでも1位で早大の外野手・蛭間を指名。大学日本代表で4番も務めた左の強打者で、その際に渡辺久信GMは「今年は外野手が固定できず、レギュラーを獲る選手がいなかった。チャンスはあったが、ポジションを確保するような選手が現れなかった」と語り、強打の外野手を補強の最重要ポイントに挙げていた。

 近藤についてはソフトバンクが調査を本格化させ、オリックスも動向を注視。引き留めを目指す日本ハムを含めて複数球団による争奪戦は必至だが、西武は近藤が権利行使を表明した時に向けて条件面の準備も進め、最大限の誠意を見せる。

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2022年11月6日のニュース