落合博満氏　日本ハム1年目は「お客さんみたいな扱い」若手の指導は「そんな時間もなかった」

落合博満氏
Photo By スポニチ

　現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏（68）が26日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。1996年オフに巨人を退団し、日本ハムに移籍した当時を振り返った。

　以前の動画で、巨人退団の真相を語った落合氏。11月28日の巨人退団会見の後、すぐに獲得に名乗りを挙げたのが日本ハムとヤクルトだったという。12月3日にヤクルト、同4日に日本ハムと交渉を行い、落合氏は自らの43回目の誕生日となった12月9日にヤクルトに断りを入れ、日本ハムの球団事務所に出向き、入団の意思を伝えた。巨人を自由契約となってから11日でのスピード決断だった。

　43歳のレジェンド3冠王がチームにやってきた日本ハム。チームの雰囲気について落合氏は「チームの雰囲気っていうのは、どっちかいえば、お客さんみたいな扱い方だったね」と回顧。田中幸雄、片岡篤史、金子誠、西浦克拓らナインにとっては、それまでのイメージとして“村神様”ならぬ“オレ神様”として、どこか近寄りがたい雲の上の存在だったことは想像に難しくない。

　落合氏から若手への声掛けはあったのか。「若い選手はそんなに教えてくれとかっていうようなことは…。まぁ、そんな時間もなかった。上田さんの練習が長いから」とニヤリ。全体（練習）メニューへの参加についても「半分くらいかなあ。全部とは言わないけどね」と笑った。

　移籍1年目の1997年は打率.262、3本塁打、43打点。「体の状態っていうのは年々歳を取っていくんでね。それと前の年の骨折で、きちっとリハビリができなかったっていうのが、それがホームランの数に表れているんだろうと思う」と巨人在籍最終年に21本打っていた本塁打数について言及。それでも、史上最年長の44歳シーズンとなったこの年に規定打席に到達した。「それを抜く人が出てくるでしょ、これから。練習量はそんなに多くはできないにしても、ゲームの体力ってのは、そうそう落ちるもんじゃないしね」と今後、自身の記録を抜く選手が出現することを望んでいた。