阪神、奇跡への扉開けるか!?ヤクルトに2戦連続完封中のエース・青柳が敵地3連戦先陣 村上封じへ

[ 2022年8月16日 05:15 ]

<阪神・投手指名練習>キャッチボールで調整する青柳  (撮影・成瀬 徹) 
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 消えかかるろうそくの火を再び燃やせるか。崖っぷちで迎える直接対決の初戦を任された青柳は闘志を内に秘め、気負いを感じさせない口調で必勝を期した。

 「大事じゃない一戦はない。チームも良くないし、どんな形でも勝ちたい。僕に勝ちが付くとかどうこうじゃなくて、チームが勝ちたいなという気持ち。何とかチームが勝つ可能性のあるピッチングができたら」

 最多借金16を前半戦で完済。7日にはヤクルトに一時8・5ゲーム差の2位まで近づきながら、6連敗で4位に後退し、再び10差まで開いた。残り34試合。絶望的にも思われる空気を変えるには、今回の3連戦を3連勝するしかない。

 阪神は16日からヤクルトとの敵地3連戦を控え、先陣を切る青柳晃洋投手(28)ら先発陣が15日に甲子園室内で調整に努めた。コロナ禍もあって6連敗中の急失速で、首位とは4日以来の2桁差となる10ゲーム差。逆転優勝への希望をつなぐには直接対決での3連勝しかない。奇跡への扉を開けるか。ヤクルトに2戦連続完封中のエースに必勝が託された。

 先陣として青柳以上にふさわしい投手はいない。今季の連敗阻止は既に4度。特に4月15日の巨人戦で迎えた今季初登板では6連敗からの脱出へ導き、開幕17戦1勝(15敗1分け)から持ちなおす起点をつくった。ヤクルトに対しても今季は2戦2完封の無双。3冠王をうかがうほどの村上も6打数1安打3三振に封じてきた。

 「正直言えば、ホームラン以外はOKな気持ちで投げている。四球OK、こんなの言うと良くないけど、死球OKぐらいの気持ちで攻めている。最悪、四死球OK、単打OKぐらいの気持ちで投げているのが、いい結果に結びついてるのかなと思う」

 12勝1敗、防御率1・39。唯一の1敗も、5月6日に延長10回の末に0―1のサヨナラで敗れた中日・大野雄との“至高の投手戦”でのものだ。9イニングの中で黒星はない。驚異の勝率・923で、セ・リーグ史上初の勝率9割台での完走も現実味を帯びている。大一番で再び快投を演じ、自身の記録も球史に残る領域へ押し上げたい。 (山添 晴治)

 ▼4・22ヤクルト戦(神宮、◯6―0)昨季被打率.533の村上を3打数無安打2三振に抑え、内野ゴロ17は自己最多。124球で3安打に封じ、4連敗からの脱出に導いた。

 ▼7・8ヤクルト戦(神宮、◯8―0)1、4回を併殺打で切り抜けるなど要所を締めた。塩見、山田を外して左打者7人を並べる対策を寄せ付けず、122球で3安打に抑えた。

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