大阪桐蔭・前田 2年生投手の2桁奪三振勝利は選抜決勝初めて「楽しむことを意識」7回1失点11三振

[ 2022年4月1日 05:30 ]

第94回選抜高校野球大会最終日・決勝   大阪桐蔭18ー1近江 ( 2022年3月31日    甲子園 )

<近江・大阪桐蔭>初回1死、味方の好守に笑顔の大阪桐蔭・前田(撮影・北條 貴史)
Photo By スポニチ

 大阪桐蔭にとっては春夏9度目の決勝の舞台。2年生が先発マウンドに立つのは初めてだった。前田悠伍は8回に代打を送られるまで毎回11三振を奪い、7回1失点で大役に応えた。選抜決勝での2年生投手の2桁奪三振勝利は史上初(学制改革の1948年以降)の快挙だった。

 「朝に先発と言われた。気持ちの高ぶりはあったけど、落ち着いて投げようと思った。あまり緊張しないタイプ。甲子園で投げられることを楽しむことを意識した」

 手負いの山田との投げ合いで、場内は近江を後押しする空気があった。「相手の応援を逆にマウンドでは自分が応援されていると捉えて投げた」。走者を背負った3、5回には1番・津田基を外角いっぱいで2打席連続で三振。「狙っていた。同じではなく、少しテンポを変えることで三振につながる」。最速144キロの直球にツーシーム、スライダー、チェンジアップ。投球術も出色だった。

 滋賀県出身で近江との対戦。「地元なので負けられない気持ちがあった」。同郷の先輩左腕・横川凱(18年度卒。現巨人)に憧れ、「日本一のチームでやりたい」と進学した。初甲子園は計13回で自責0。今春注目された「2年生四天王」の一人として頂点まで駆け上がり、2年生で唯一、U―18代表候補にも名を連ねた。

続きを表示

この記事のフォト

2022年4月1日のニュース