落合博満氏 伝説のバット職人をも驚かせた繊細すぎる感覚 「これはすごいと思ったバットは3本だけ」

[ 2022年4月1日 17:00 ]

落合博満氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(68)が1日、YouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を開設。第1回目の動画で、自らのバットにまつわるエピソードを披露した。

 落合氏は現役時代の後半はミズノ社のバットを使用。同社が再現したバットを手にした落合氏は「これは晩年の頃だね」と懐かしそうに話した。そして「バットでも色々癖があってね、何十本、何百本の中で決める。手にしっくり来るバットは、そうそう見つからない。削る人(バット職人)は同じように削っているというけども、それはオレの手の方が精度が高かったという逸話がある」とエピソードを切り出した落合氏。「久保田五十一さん、(注文通りに作って)絶対に間違いないと言ったから、じゃあ測り直して見てと言ったら、0・01かなんか、太かった。そこから(久保田さんが)眼鏡をかけ始めた」と驚きべき話を続けた。久保田五十一さんは、イチローや松井秀喜らのバットを作り続けた名人として知られる。

 「それだけ道具は体の一部という感覚。何百本作った中で、“これは”というものは、3本しかなかった。“これはすごい”と言ったバットは3本しかなかった」という。いいバットの選別については「(グリップを)握った感じと、(芯の部分の)音を聞く。“キーン”と金属音が出て、それで余韻が残るバットは、いいバット」とした。

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2022年4月1日のニュース