楽天 “切り札”「代打の銀さん」が9回にV打4連勝!「流れを感じながら準備」

[ 2022年4月1日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天1―0オリックス ( 2022年3月31日    京セラD )

<オ・楽>決勝打を放ちヒーローインタビューでダブルピースを決める銀次(撮影・後藤 正志)
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 再び「代打の銀さん」が降臨した。0―0の9回1死二塁で楽天・石井監督が「代打、銀次」をコール。守護神・平野佳が投じた3球目の直球を見逃さず中前に運んだ。均衡を破る決勝打でチームを4連勝に導き「自分のバットで勝ててうれしい」と笑った。

 17年目の今季はここまで先発出場がなく、代打の役割を担う。初出場は27日のロッテ戦。1点を追う9回先頭で、ここでも守護神の益田から中前打でチャンスメークした。この一打がきっかけでチームは同点に追い付き、延長11回にサヨナラ勝ち。打率、代打成功率はともに10割だ。登場した2試合とも勝利を呼び込む安打を放っている。

 「打順や試合の流れを感じながら、どこで準備したらいいか考えている」という銀次は「打撃練習の1球目を大事にしている」と言う。17年目の34歳は運動量を維持するため意識的にランニングや守備練習に時間を割き、試合中は極限まで集中を高めて出番を待つ。

 若手の台頭や外国人の加入で、昨季まで通算1176安打を放つなど実績抜群の銀次が代打で待機するほど選手層は厚くなっている。岩手出身で東日本大震災からの完全復興を目指す東北に対する思いは誰よりも強い。球団創設から絶対的な代打の切り札がいなかったチームに、心強い存在が誕生した。(重光 晋太郎)

 ≪楽天通算最多代打安打は憲史の30本≫楽天打者の通算最多代打安打は憲史の30本。09年にはチームのシーズン最多記録の52度で10安打を放ち、通算179度の代打起用数も球団記録だ。これに次ぐのが草野の22安打で08年は33度で9安打、代打率・321。近年では枡田が10~18年にかけて代打で21安打。16年は37度の代打で球団最多記録のシーズン11本の代打安打を放ち代打率・379だった。銀次も通算代打成績は59打数19安打で打率・322の好成績だ。

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