中田の右打ちを絶賛　浩二監督「本当にうまく打った」

＜キューバ・日本＞６回１死一塁、右前打を放つ中田

ＷＢＣ第１ラウンドＡ組 日本３―６キューバ

（3月6日 ヤフオクＤ）
　重苦しい敗戦の中で光を放った。中田（日本ハム）だ。左へ右へ。中国戦に続き、チーム唯一の連続マルチ安打が２次ラウンドへ向けての希望となった。

　「たまたまいいコースへ飛んだヒットだったと思う。でも、徐々に自分のスイングを取り戻しつつある」。２回に１１４キロのスライダーを左前へ運ぶと、６回１死一塁からエンドラン。代わったカスティーヨの１４２キロ直球を右方向へ。打球は二塁ベースカバーした二塁手・フェルナンデスの横を抜け、鮮やかなエンドランが決まった。

　収穫を問われた山本監督は真っ先に中田の名を挙げた。「あの中田の右打ち。本当にうまく打った。素晴らしいバッティングをしたことは今後につながる」。

　９回の猛反撃も中田が粘って得た四球からだった。宮崎合宿から立浪打撃コーチと取り組むすり足打法の成果。しっかりタメができているから、右方向へも打てるし、ボール球にバットが止まる。２試合で７打数４安打、打率・５７１。２３歳の若き侍の急成長が不振の打線に大きな流れを起こした。