「スケさん」涌井討ち先制2ラン!ハム5連勝

[ 2011年8月10日 06:00 ]

<西・日>7回2死一、二塁、スケールズは先制2ランホーマーを放つ

パ・リーグ 日本ハム4-0西武

(8月9日 西武D)
 本当に頼りになる男だ。「スケさん」こと日本ハムのスケールズが0―0の7回に涌井から値千金の6号2ラン。チームを5連勝へと導く一発に「シンプルにヒットで走者を還すことだけ考えた」と試合後は謙虚なコメントだったが、その演出はまるで「水戸黄門」だった。

 ドラマは冒頭で窮地に立たされながら、最高の場面で葵(あおい)の御紋の入った印籠を抜いて悪人を平伏させて、めでたし、めでたし。スケールズも涌井の前にそれまでの3打席は3三振と死んだふり。それがどうだ。チーム内で「格さん」と呼ばれるホフパワーを二塁に置いた第4打席ではフルカウントからのスライダーを、ものの見事にバックスクリーン横まで運んだ。印籠ならぬ、バットで「スケさん」が西武をねじ伏せた。

 7月7日のロッテ戦(QVCマリン)でデビューして1カ月。来日当初は未知の投手に早打ちが目立ったが、徐々に球筋を見極められるようになった。「米国では遅いカウントで打つタイプだけど、こっちもボールを見送れるようになってきた」。第1打席は空振り三振も9球粘ったことが、劇砲にもつながった。

 チームも5連勝で首位ソフトバンクと2・5ゲーム差。対西武戦9連勝に、黄門様ならぬ梨田監督も「あの一発が効いたね」と助っ人を称えた。

 「ありがとうございます」。最後は日本語で締めたスケールズ。1日1単語覚えることが目標の助っ人が「控えおろう!」なんて言葉をマスターする日も遠くない。

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2011年8月10日のニュース