クリーンアップそろい踏み 巨人一発攻勢で6連勝!

[ 2011年8月10日 06:00 ]

<横・巨>4回無死二塁、左越えに2ランを放ち、パフォーマンスを披露するラミレス

セ・リーグ 巨人7-6横浜

(8月9日 長野)
 真夏の長野で花火大会!巨人は9日、横浜戦でアレックス・ラミレス外野手(36)が4回の逆転2ランを含む3安打4打点。高橋由伸外野手(36)、小笠原道大内野手(37)にも一発が飛び出し、今季初のクリーンアップのアーチそろい踏みとなった。左頬骨(きょうこつ)にひびが入った長野久義外野手(26)を欠く中、長野の地で打線が爆発。チームは6連勝で借金1とした。2位の阪神も4連勝。首位・ヤクルトが5連敗と失速気味の中、下克上の気配がぷんぷんと漂ってきた。

 待っていた。この打球こそがラミレスだ。1点を追う4回無死二塁。高崎の初球、132キロの外角スライダーを左翼席へと豪快に放り込んだ。長かった。6月15日のロッテ戦(東京ドーム)以来、来日11年目で最長となる出場33試合、130打席ぶりの13号逆転2ラン。通算350本塁打にもあと1本に迫った。

 「1点負けている状況での逆転本塁打は素直にうれしい。長野の皆さんの前でこういった活躍ができてうれしいです」

 主砲は止まらない。同点とされた直後の5回1死満塁でも中前2点打。9回2死一塁でも決勝点をお膳立てする二塁内野安打を放ち、今季初の猛打賞&4打点を記録した。「激しくたかぶる、夢を眠らせるな」――。今季から本拠地での登場曲に使用する歌手・和田アキ子の「ff(フォルティシモ)」は「愛」がテーマ。歌詞を暗記して歌えるほどにほれ込む。お立ち台では「ナガノノミナサン、アリガトウゴザイマス。We are one ガンバロウ、ニッポン!」。日本を、野球を愛する男は、全国津々浦々でファンに夢を、愛を、そして歓喜を届けている。

 主役の座はラミレスに譲ったが、今の巨人打線はどこからでも点が入る。頬骨にひびが入ったリーグ首位打者の長野を欠く中で、長野でど派手な花火大会。まず5番・高橋由が4回、ラミレスの2ランの直後に右越え8号ソロで続く。同じく2者連続だった4月13日のヤクルト戦(北九州)以来、今季2度目の「ラミ・ヨシ」競演だ。そして長野に代わって7月20日の中日戦(新潟)以来、13試合ぶりに3番に入った小笠原が締める。7回に右越えの4号同点ソロ。チームでは今季3度目の1試合3発で、初のクリーンアップそろい踏みのトリを務め「前の打席で打てなかったのが悔しく、取り返す気持ちで打席に入った」と振り返った。

 9回も2死から小笠原、ラミレス、高橋由が出塁。満塁の好機をつくり、劇的な勝利を呼び込んだ。「クリーンアップそろい踏みでしょう。(9回も)つないで、つないで。相手が凄くプレッシャーを感じている」と原監督。昨年4月以来の6連勝で40勝に到達。7月15日に最大12ゲーム差だった首位・ヤクルトに、1カ月足らずで5・5差に迫った。2位・阪神も4連勝。上位3強の差は一気に詰まった。真夏のセ界のV争い。この勢いのまま、まずは10日、一気の借金返済を狙う。

 ≪3度目3人競演≫巨人が一発攻勢で今季初の6連勝。巨人の1試合3本塁打は今季3度目で、クリーンアップのそろい踏みは初めて。ラミレス、高橋由、小笠原による本塁打競演は08年8月19日ヤクルト戦、10年5月16日ロッテ戦に次ぎ3度目で、チームは3連勝となった。巨人はこれで7月31日ヤクルト戦から8試合連続本塁打。昨季巨人は24試合連続本塁打をマークしたが、統一球の影響などで本塁打が極端に減った今季はこれが両リーグ最長。ここにきて巨人が持ち味を発揮し始めた。

 ▼巨人・高橋由(4回に右中間8号ソロ)打った瞬間入ると思えるほどに素晴らしい手応えだった。自分の調子を維持し、チームの上昇に貢献したい。

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2011年8月10日のニュース