【フィギュア】小松原美里さん、団体メンバーに「顔晴れ!」――みんなが思うような形で笑顔になって

[ 2026年2月6日 05:30 ]

ミラノ・コルティナ五輪

坂本(右)と小松原さん(小松原さん提供)
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 フィギュアスケートは6日から団体が始まる。22年北京五輪銀メダルメンバーのアイスダンス・小松原美里さん(33)が代表選手たちにエールを送った。女子の坂本花織(25=シスメックス)やペアの“りくりゅう”こと三浦璃来(24)、木原龍一(33)組(木下グループ)、男子の鍵山優真(22=オリエンタルバイオ・中京大)らのエピソードを明かし、活躍を願った。 (取材・構成 大和 弘明、西海 康平)

 今回の団体はメンバーのバランスが良くて、化学反応が面白そうなチームだなと思って見ています。かおちゃん(坂本)、ゆまち(鍵山)、龍一、璃来ちゃん…。五輪経験がある先輩たちが初出場の選手を引っ張ってくれる。その先輩たちも若い力に乗っかってくれると思う。

 シングルの選手はみんな強いので、カップル競技が凄い大事。他国を見ると、やはり団体戦はペアの順位で結果が変わってくる。日本勢で1番滑走となるアイスダンスの(吉田)唄菜と(森田)真沙也も良いオープニングを飾ってほしい。個人戦がないから思い切り力を出してほしい。

 団体戦は大会期間だけでなく、1年前の世界選手権での枠獲りの段階から乗り越えてきたものがある。一緒に笑って、一緒に泣いて…。自分が頑張れる材料をたくさん増やしてくれるのが団体戦。フェスティバル感のある世界国別対抗戦と五輪は雰囲気が全く違う。ワクワクするような楽しさはないけれど、緊張を乗り越え、みんなでノーミスに挑む楽しさがある。

 かおちゃんとはお互いに「妻」と呼び合っています。風邪をひいたら「はちみつ大根を持っていくね」と言ってくれたり、凄い気を使ってくれて年下なのに年下の感じがしない。人一倍明るいけど人一倍悩むタイプでもある。ちゃんと乗り越えて3大会連続の五輪を完遂してほしいと願っています。

 今季での引退はさみしいけど、全てには終わりがある。五輪は、その一瞬一瞬、全てを生きてほしい。実は五輪のエキシビションの振り付けをしていて、違う形でも応援しています。

 りくりゅうの璃来ちゃんとは「姉妹」。今もお姉ちゃんとして扱ってくれるのですが“君の方が凄いんだよ!”って感じです。同い年の龍一はお互いカップル競技を続けてきた、幼なじみのような「同志」ですかね。

 実は2人の結成にも関わっています。2人は10歳ほど離れており、璃来ちゃんが「龍一くん怖そう…」と聞いてきた時に、私は「あの人は最高のパートナー。最高の練習で応えていかないと」と龍一の良さをアピールしました。今でも璃来ちゃんに感謝されますが「いやいや、頑張ってきたからだよ」と返しています。

 龍一は14年ソチ五輪後に会った時「もうやめる」と荒れていたんです。私は「団体戦で一緒に出られる時が来るから」と必死に引き留めました。「君は才能ある」「お菓子を買ってあげるから」って(笑い)。当時から活躍できるとずっと信じていました。今はとにかく、りくりゅう2人の体が心配。関節、細胞が元気でいてください。体が大丈夫なら、あの子たちは大丈夫。

 ゆまちは趣味のカメラ仲間。可愛い「弟分」でしたが、凄いしっかりしてきていて、弟感が減ってきちゃった。みんなストイックだから年齢関係なしに尊敬しています。

 1回しか五輪に出ていない私が初出場の選手に伝えられるのは、お兄さん、お姉さんたちの良いところをたくさん吸収して、怖がることなく全部出し切ってほしいということ。何も恐れなくて良い。無敵モードでやってください。

 伝えたい言葉は「顔晴れ!(がんばれ)」。みんなが望む結果が取れたら良いけど、たとえ失敗しても、そこまでの過程がなかったことにはならない。やってきた過程におめでとう、と言えるように。みんなが思うような形で笑顔になってほしい。私も現地に応援行きます!(北京五輪団体銀メダリスト)

 ◇小松原 美里(こまつばら・みさと)1992年(平4)7月28日生まれ、岡山県備前市出身の33歳。16年からティム・コレトと全日本選手権で4連覇を含む5度優勝。19、21、24年世界選手権代表。団体戦で22年北京五輪銀メダル。19、21年世界国別対抗戦代表。24年4月に現役引退。現在はプロフィギュアスケーターとして活動中。

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