伊藤有希「歴史的な一日に」W杯女子ジャンプ史上初の表彰台独占の一番高いところで「最高に幸せ」

[ 2023年2月5日 22:42 ]

ノルディックスキーW杯ジャンプ女子個人第17戦 ( 2023年2月5日    ドイツ・ビリンゲン ヒルサイズ=HS147メートル )

W杯第17戦を制した伊藤は雄叫びを上げ喜びを爆発させた(AP)
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 伊藤有希(28=土屋ホーム)が6年ぶりとなるW杯通算6勝目を挙げた。1本目に137メートルの大ジャンプを完璧に飛ぶと2本目も134.5メートルを飛び歓喜の雄叫び。2016―17シーズンに札幌大会で初優勝してから一気に5勝を挙げて自己最高の総合2位に入って以来、6年ぶり6度目のW杯優勝となった。丸山希(24=北野建設)が2位、前日4日の第16戦で通算114回目の表彰台となる3位に入った高梨沙羅(26=クラレ)は2日連続となる3位で日本勢が女子史上初の表彰台独占。勢藤優花(ヤマチューン)は10位だった。

 1本目1位の伊藤が最後のジャンパーとして登場。目の前で同僚の丸山が大ジャンプを決める中、しっかりと134.5メートルを飛び着地も成功。雄叫びを上げながらガッツポーズを繰り出した。伊藤は待ちに待った6年ぶりの歓喜に「(最後の優勝から)すごく間が空いたが、ずっと頑張ってきて良かった。最高に幸せです。初優勝と同じぐらいうれしい。またあの場所に立ちたくてずっとやってきた。今までやってきたことが実った」と最高の笑顔を見せた。

 難コンディションの中、驚異のジャンプを2本そろえた。1本目に137メートルを飛んで1位につけた伊藤は「台と運が味方してくれている」とプレッシャーをはねのけ2回目も134・5メートルを飛び、合計233・3点で17年3月以来6年ぶりとなる優勝をつかみ取った。優勝が決まり3位の高梨と2位の丸山と3人で熱い抱擁。女子史上初の表彰台独占の一番高いところに立った伊藤は「歴史的な一日になったと思う」と二重の喜びをかみ締めた。

 ◇伊藤 有希(いとう・ゆうき)1994年(平6)5月10日生まれ、北海道下川町出身の28歳。4歳からジャンプを始める。北海道・下川商高出。13年に土屋ホーム入社。14年ソチ五輪ノーマルヒル7位、18年平昌五輪ノーマルヒル9位、22年北京五輪ノーマルヒル13位。7度出場の世界選手権では15、17年に個人銀メダル。1メートル61。

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