ロコ 連覇王手!“ゾンビゲーム”体現の4連続スチールで逆転、さんま“金言”で気分向上  

[ 2023年2月5日 04:45 ]

カーリング 日本選手権第7日 ( 2023年2月4日    北海道北見市・アドヴィックス常呂カーリングホール )

中部電力に勝利し、決勝進出を喜ぶロコ・ソラーレの藤沢五月(左端)、吉田知那美(同3人目)ら(C)JCA IDE
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 女子の北京五輪銀メダルで2連覇を目指すロコ・ソラーレは前回準優勝の中部電力とのプレーオフを7―4で制し、5日の決勝に進出した。スキップ藤沢五月(31)の好ショットもあり、怒濤(どとう)の4連続スチールで逆転に成功。今季目指してきた、劣勢でも粘り強く戦う“ゾンビゲーム”を体現した。決勝は準決勝を勝ち上がったSC軽井沢クと対戦。男子はSC軽井沢クと北見協会が激突する。

 先行されても食らいつく。ロコ・ソラーレがまるでゾンビのようなしぶとさで2連覇に王手をかけた。サードの吉田知那美(31)は「今シーズンたくさんのゲームをこなして“ゾンビゲーム”を身につけた。最後まで食らいついて、後半にベストパフォーマンスをする練習をしてきた。ナイスゾンビゲームだったと思います」と満足感を漂わせた。

 前半2―4と厳しい折り返し。主導権が握れない中でも逆転の機会をうかがった。第7エンドで難しい形から1点スチールに成功し、一挙4連続スチールで試合をひっくり返した。第9エンド、藤沢が最終ショットで相手の石を2つはじき出すダブルテイクアウトを披露。「あのショットは練習していた。決められて良かった」と藤沢は振り返り、吉田知も「あの一投で絶対に勝つという確信に変わった」と話した。

 底知れないポジティブさがチームの売り。先月中旬に最高峰のグランドスラムを制覇。通常なら日本選手権のために2週間の合宿を行うが、入念な準備をできずに1次リーグは首位通過も2敗。3日夜に反省していた藤沢は、偶然SNSで明石家さんまのインタビュー動画を見たという。できなかったことを反省するよりも「今日が人生のピークと考えればいい」という発想に背中を押され、好ショットにつなげた。

 優勝チームが出場権を手にする16年以来の世界選手権(3月、スウェーデン)も見えてきた。「転んでもいいって思えるくらい試合を楽しみたい。明日は明日の人生のピークが来ると思います」と藤沢。しびれる戦いを制し、連覇まであと1勝だ。

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