伊藤ふたば「たぶん初めて」決勝全4課題“一撃”で3年ぶり優勝　ボルダリング・ジャパンカップ

スポーツクライミングボルダリング・ジャパンカップ最終日 （ 2023年2月5日    東京・駒沢屋内球技場 ）

3年ぶり3度目の優勝を飾った伊藤ふたば
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　女子決勝が行われ、6人でただ1人、全4課題を完登した伊藤ふたば（20）が3年ぶり3度目の優勝を飾った。伊藤は全4課題を一発でクリアする“一撃”による完全V。パリ五輪を翌年に控える大事なシーズンの初戦で、幸先のいいスタートを切った。

　これまでも様々な大会を制してきた伊藤にとっても、「決勝で全部一撃は、たぶん初めて」というパーフェクトなパフォーマンス。大会前は「不安だった」というが、第3課題終了時には優勝が決まる圧勝に「幸先のいいスタートが切れて自信になる。さらに強くなりたい」と笑顔で話した。

　初優勝した17年大会は14歳だった伊藤も、早くも20歳。1月には地元の盛岡市で行われた「二十歳のつどい」に出席。旧交を温めるとともに、「ここまで育ててくれた両親に感謝」の気持ちを込めて、2人それぞれにプレゼントも渡したという。中身は「好みのもの」と明かさなかったが、スポーツクライミング界の元祖スーパー中学生は、優しく気配りのできる大人になった。

　当面の目標は8月の世界選手権（スイス・ベルン）の出場権獲得。東京五輪の出場を逃した悔しさを胸に秘め、「まずは世界選手権の枠を取るために集中したい」と言葉に力を込めた。