岡崎真氏 全くブレない宇野 フリーに向けて万全に近い状態だと感じた

[ 2022年12月10日 04:20 ]

フィギュアスケートグランプリ(GP)ファイナル第1日 ( 2022年12月8日    パラベラ競技場 )

首位に立った宇野昌磨(撮影・長久保 豊)
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 【岡崎真の目】宇野の演技は圧巻だった。冒頭の4回転フリップは切れが抜群だったし、次の連続トーループのセカンドジャンプが2回転になってしまったのも、ファーストジャンプの4回転が良すぎたのが原因だ。切れが良くて行き過ぎてしまったために体の向きが変わり、3回転が跳べなかった。

 もちろん、そこから体勢を立て直して跳ぶこともできたはずだが、無理をして転んだりステップアウトするよりはと、とっさに体が反応したのだろう。3回転をつけていれば余裕で100点を超えていたはずで、流れ的には全く悪くないし、フリーに向けて万全に近い状態だと感じた。

 今の宇野は自分のやるべきことをしっかりと自覚し、一心不乱にそこに向かってまい進しているように見える。自分の中で確固たるものができていて、全くブレがない。マリニンには4回転半ジャンプという大技があるが、宇野がやるべきことをきちんとやればフリーでもこのまま逃げ切る公算が大きいだろう。(ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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2022年12月10日のニュース