玉鷲 初の無傷5連勝!照ノ富士キラーだ、横綱昇進後6戦4勝 年長4位の37歳9カ月で金星

[ 2022年9月16日 05:30 ]

大相撲秋場所5日目 ( 2022年9月15日    両国国技館 )

照ノ富士(右)を寄り切りで破る玉鷲(影・久冨木 修)
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 関取最年長37歳の平幕・玉鷲が横綱・照ノ富士を一気の攻めで寄り切った。自身初の初日からの5連勝を飾り、昭和以降4番目となる37歳9カ月での年長金星獲得。平幕の北勝富士、王鵬とともに全勝を守った。大関陣は貴景勝が明生を突き落としで下し4勝1敗。カド番の御嶽海は宇良を押し倒し、連敗を2で止めた。正代は琴ノ若に押し出され、4場所連続で序盤を1勝4敗で終えた。

 がむしゃらに手を伸ばしながら圧力をかける玉鷲の攻めに防戦一方となる照ノ富士。ここ数場所のVTRを見るかのように、またも37歳のワンマンショーとなった。2日連続で殊勲のインタビューに呼ばれた玉鷲は「うれしいです。体が動いて前に出られた」。興奮を抑えながらも、声は弾んでいた。

 照ノ富士戦は昨年秋場所の横綱昇進後6戦して4勝。立ち合いの強度が日増しに高まる玉鷲が左右の喉輪で先制攻撃。横綱に引っ張り込まれても、右からすくって棒立ちにし、勢いそのままに寄り切った。「いつもは(右が入って)止まってしまうけど、下から手が入って一気に勝負を決められた」

 初土俵以来の連続出場が中日で1456回に達し、歴代3位の貴闘力に並ぶ鉄人。先場所は部屋でコロナ感染が発覚し13日目から休場したが、相撲協会は記録は継続との見解を示した。師匠の片男波親方(元関脇・玉春日)も「記録が続いたことも良かった。気持ち的にもいい雰囲気で場所に臨めた。37歳だと体力も落ちるが、相撲に対していい意味でこだわりがないのが長続きの秘訣(ひけつ)」と分析する。

 自身初の初日からの5連勝を飾り、波乱の場所の先頭をひた走る。2度目の賜杯を手にすることになれば、年6場所制では37歳10カ月で史上最高齢記録となる。「まだ脇も甘いし、手も上がっている。一日一日、集中して頑張ります」。人なつっこい笑顔を振りまいた37歳に衰えも気負いもない。

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