フェデラー引退 4大大会20勝、41歳テニス界レジェンドが決断「限界。キャリア終えるべき時」

[ 2022年9月16日 05:31 ]

2018年、全豪オープンを制したフェデラー
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 男子テニスで元世界ランキング1位のロジャー・フェデラー(41=スイス)が15日、ロンドンで23~25日に開催されるレーバー・カップを最後に現役を引退する意向を表明した。自身のインスタグラムに「この3年間はケガを乗り越えようとしてきたが、自分の体は限界を迎えている。競技キャリアを終えるべき時」などとつづった。

 4大大会で男子歴代3位の通算20勝を記録。特に芝で開催されるウィンブルドン選手権では無類の強さを誇り、“芝の王者”の異名をとった。ナダル(スペイン)、ジョコビッチ(セルビア)、マリー(英国)と4強を形成し、スター選手として長年活躍したが、近年は膝の故障に苦しみ、21年ウィンブルドン選手権を最後にツアーから離脱。同年8月に3度目の右膝手術を受けていた。

 ATP主催のファンによる人気投票で決まる「ファンズ・フェイバリット賞」に03~21年まで19年連続で選出されるなど絶大な人気を誇った。「ほろ苦い決断だが、私は地球上で最も幸運な一人。テニスをする特別な才能を与えられ、想像もしていなかったレベルで長くテニスをすることができた」。世界ランキング1位の通算在位期間310週を誇る天才が24年のプロのキャリアに終止符を打つ。

 ◇ロジャー・フェデラー 1981年8月8日生まれ、スイス・バーゼル出身の41歳。3歳でラケットを握り、8歳で本格的に競技を開始。99年に17歳でプロ転向した。4大大会は03年ウィンブルドン選手権で初優勝。ツアー通算1251勝275敗。五輪は08年北京のダブルスで金、12年ロンドンのシングルスで銀。生涯獲得賞金は1億3059万4339ドル(約188億円)。右利き。1メートル85、85キロ。

 【フェデラー記録アラカルト】
 ☆ウィンブルドン最多V8 芝コートで強さを発揮し、03~07年の5連覇を含む8度制覇。
 ☆4大大会勝利数 歴代3位の20回の優勝を誇る4大大会で、通算369勝は歴代最多。
 ☆通算勝利 ツアー通算1251勝(275敗)、優勝103回はともにジミー・コナーズ(1274勝、優勝109回)に次ぐ歴代2位(オープン化以降)。
 ☆史上最長世界1位 04年2月から08年8月まで史上最長の237週連続で世界ランク1位に君臨。通算310週はジョコビッチに次ぐ歴代2位。18年に36歳での世界1位も最年長記録。
 ☆勝率9割超 04~06年に3年連続で年間勝率9割超えを記録。最高は05年の95.3%(81勝4敗)。

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