長野泰雅“勝利の女神”と3位発進 19歳同学年の川崎春花Vも刺激「負けられん」

[ 2022年9月16日 05:00 ]

男子ゴルフツアー ANAオープン第1日 ( 2022年9月15日    北海道 札幌GC輪厚C=7063ヤード、パー72 )

9番、第3打を放ちグリーンへ向かう長野。左はキャディーの千葉美都理さん(撮影・会津 智海)
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 マンデートーナメントを通過したルーキーの長野泰雅(たいが、19=福岡地行)が7バーディー、ボギーなしの65で回り、7アンダーで首位と1打差の3位につけた。北大の学生アルバイトでキャディー経験のない千葉美都理(みどり)さん(23)との初々しいタッグで好発進し、21世紀生まれ初Vを射程にとらえた。池田勇太(36=フリー)、亀代順哉(27=フリー)が8アンダーで首位に立った。

 北の大地に現れた「勝利の女神」かもしれない。インスタートの前半で3つ伸ばすと後半でさらに加速した。チップインバーディーの3番から3連続。5、9番のパー5では2オンに成功し「イージーバーディーでした」。ショットもパットも思うまま。そんな長野が好スコアの要因を聞かれ、真っ先に挙げたのが「キャディーさん」だった。

 この日、長野がタッグを組んだのは北大ゴルフ部の千葉美都理さん。最近、ゴルフを始め、ベストスコアは90。今回がキャディーデビューだ。普段は歯学部に通う秀才で名前はゴルフ好きな両親が「グリーン」から付けたもの。前日までは誘導係のアルバイトだったはずが、突然の大抜てきに「緊張しっ放しでした」とほほ笑ましかった。

 一方、長野はこの初々しさが好スコアの源だった。「僕は全部自分でやりたいタイプ。ピンを抜くタイミングとかいろいろと教えながら楽しかったですよ」。以前は父・清一さんと組むこともあったが「助言してくるのでウザい」と笑う。大事なのは自身のリズムだ。03年生まれの19歳は前週、女子ツアーでメジャー制覇した同学年の川崎春花にも「負けられん」と燃えている。

 名はタイガー・ウッズが由来。父は尾崎将司と直道から「直将」としたかったが、母の反対で国内ツアーに18人いる「たいが」の一人となった。福岡出身で小田孔明に師事し、腕を磨く。「優勝もしたいけどシード権が欲しい」。石川遼の大会最年少V(24歳3日)更新、そして21世紀生まれ初Vへ、「福岡の虎」には北の大地の女神がついている。

 ◇長野 泰雅(ながの・たいが)2003年(平15)5月6日生まれ、福岡県出身の19歳。九州シニア優勝の経験を持つ父・清一さんの影響でゴルフを始める。沖学園高時代に九州ジュニア優勝。昨年11月29日にプロ転向。21年QT(予選会)172位。1W平均飛距離は290ヤード。ツアー通算6戦目の出場で過去最高は6月、ASO飯塚チャレンジドでの6位。1メートル70、75キロ。

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