山口茜、女子シングルス日本人初連覇 東京金の中国選手との競り合い制し「グッとくるものあった」

[ 2022年8月29日 04:00 ]

バドミントン世界選手権最終日   山口2-1陳雨菲 ( 2022年8月28日    東京体育館 )

女子シングルスで連覇を達成した山口は金メダルとともに笑みを浮かべる(AP)
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 各種目の決勝が行われ、女子シングルス世界ランキング1位の山口茜(25=再春館製薬所)が昨夏の東京五輪金メダルの陳雨菲(中国)を2―1で下し、同種目で日本勢初となる2連覇を達成。8強に終わった東京五輪の悔しさを晴らした。

 常に冷静な山口も、自国開催の優勝は格別だった。相手のミスショットで優勝が決まると会場を見渡し「グッとくるものがあった」。女子シングルス日本勢初の世界連覇を成し遂げ「こうやって喜んでもらえるのが自分にとってはうれしい」と振り返った。

 序盤から主導権を掌握。厳しい角度を狙ったスマッシュや、起死回生のレシーブなど精度の高いプレーが際立った。最終ゲームには左手首を痛める場面もあったが、1時間を超える熱戦を制した。

 東京五輪では結果を意識しすぎて8強で散った。五輪後は目の前のプレーを全力で楽しむ原点を思い出し今大会も「重圧や緊張がある中で楽しくプレーできたのは収穫」。相手を俯瞰(ふかん)する精神的な余裕が持ち味の多彩なショットを呼んだ。

 東京五輪金メダリストを東京で破り、少しだけ留飲を下げた。30日からは大阪でジャパン・オープンがある。「もう一回良いプレーができるように気持ちも体も整えたい」。トップランカーの自覚を胸に、自国での連勝を目指す。

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2022年8月29日のニュース