河本力、涙のツアー初優勝で4組目の「男女きょうだいV」 姉・結は29日誕生日「いいプレゼント」

[ 2022年8月29日 04:00 ]

男子ゴルフツアー Sansan・KBCオーガスタ最終日 ( 2022年8月28日    福岡 芥屋GC=7191ヤード、パー72 )

初優勝を飾りカップを手に笑顔の河本(撮影・岡田 丈靖)           
Photo By スポニチ

 1打差2位から出たツアールーキーの河本力(りき、22=フリー)が5バーディー、3ボギーの70と伸ばし、通算16アンダーとして逆転でツアー初優勝を果たした。大会最年少優勝。日本女子ツアー1勝の姉・結(24)に続く4組目の「男女きょうだいV」となった。通算15アンダーの2位には72で回った李尚熹(イ・サンヒ)(30=韓国)が続いた。

 最終18番。決めれば優勝、外せばプレーオフのバーディーパットだった。河本は震える手で下り3メートルをねじ込むと、目を閉じて天を仰ぎ、右拳を握った。

 「こんなに苦しい戦いとは。素直にうれしい。関わってくれた全ての人に感謝」。そう言って、涙を拭った。

 今季平均飛距離は全体1位の320ヤード超。高校3年間の猛練習で体重を30キロ増やし、武器の飛距離を身につけた。この日の分岐点はいずれも、飛距離が生かされるパー5。6番でトップに並び、9番で2オンして伸ばし単独首位に立つ。終盤に並ばれたが、18番で40ヤードの第3打を寄せて1打差の接戦を制した。

 姉・結の背中を追って始めたゴルフ。オフは一緒に合宿をした。吐き気を催すほどハードなトレーニングの際は「サボんな!」と言い合い、高め合った。29日は姉の誕生日。「いいプレゼントになった」とはにかんだ。

 愛媛県出身者のツアー優勝は松山英樹以来4人目。メジャー優勝を将来の目標に掲げる22歳は「僕も強い選手になりたい」と言った。この勝利は、その第一歩となった。

 ▼河本結 本当に時間さえあれば練習、練習、練習で努力していた。努力が実ってうれしいね。本当におめでとう!そして、最高のお誕生日プレゼントをありがとう。(ニトリ・レディース出場後、移動の空港で公式配信で優勝の瞬間を視聴)

 ≪中嶋、宮里、香妻≫きょうだいで男女両日本ツアーを制した日本人は過去3組。男子ツアー通算48勝の中嶋常幸と女子ツアー通算4勝の妹・恵利華(現在の登録名はエリカ)、男子ツアー通算1勝の長兄・宮里聖志、同7勝の次兄・優作、女子ツアー通算15勝の妹・藍。そして、女子ツアー1勝の香妻琴乃と男子ツアー2勝の陣一朗。

続きを表示

2022年8月29日のニュース