19歳長野泰雅 新星タイガーだ猛チャージ64 21世紀生まれ初Vへパット数最少21

[ 2022年6月11日 04:30 ]

男子ゴルフツアーASO飯塚チャレンジド第2日 ( 2022年6月10日    福岡県 麻生飯塚GC=6809ヤード、パー72 )

12アンダーで2位タイの長野泰雅(左)とキャディーの父・精一さん
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 ツアー2戦目のルーキー、長野泰雅(たいが、19=福岡地行)が19位から出て1イーグル、6バーディー、ボギーなしの64で回り、通算12アンダーで首位に1打差の2位に浮上した。得意のアプローチがさえ、パット数も最少の21でまとめ、この日のベストスコアをマークした。池村寛世(26=ディライトワークス)が通算13アンダーで単独首位に立った。

 福岡にも将来が楽しみな「虎」がいた。長野泰雅、19歳。名前の由来はもちろん「タイガー・ウッズ」と笑った。キャディーも務めた父・清一さん(61)の影響で9歳から始めたゴルフ。「父は(尾崎)将司と直道で将直にしたかったみたいですが、母が昭和過ぎるからと(笑い)」。まさにゴルフをするために生まれてきた男だ。

 ドッグレッグ、ブラインドホールも多いトリッキーなコース。それでも長野には勝手知ったる庭だった。福岡市の自宅から車で50分。ツアー出場2戦目に向け、2週前から通った練習ラウンドは10回を超えた。他選手がドライバーを避けるホールも多い中、長野は12度も握った。「打つ場所はほぼ把握してます」と胸を張った。

 得意と話す58度のウエッジもさえた。前半12番でグリーン奥から寄せてバーディーを奪うなど、6バーディーのうち5つが58度で寄せた。パット数もこの日最少の21と癖の強いグリーンを攻略した。昨年11月、母・珠美さんからは進学を勧められながらも沖学園高在学中にプロ転向を決断。先月のゴルフパートナー・プロアマに続く出場2戦目で堂々たる戦いぶりだ。

 高校3年時から14年賞金王の小田孔明を中心に九州出身プロで切磋琢磨(せっさたくま)する「チーム孔明」で腕を磨く。21世紀生まれ初のツアーVは視界に入る。「昨年QT(予選会)で失敗してレギュラーツアーにはあまり出られないので、次につながるように頑張りたい。将来はお金持ちになりたい」。タイガー由来の「たいが」の躍進が目立つゴルフ界。福岡の虎も牙をむこうとしている。

 ◇長野 泰雅(ながの・たいが)2003年(平15)5月6日生まれ、福岡県出身の19歳。九州シニア優勝の経験を持つ父・清一さんの影響でゴルフを始める。沖学園高時代に九州ジュニア優勝。昨年11月29日にプロ転向。ドライバー平均飛距離は290ヤード。ツアーデビュー戦の先月ゴルフパートナー・プロアマでは同組の松坂大輔氏から「飛ぶねー」と称賛される。1メートル70、75キロ。

 ▽日本ツアーでの“タイガー”の活躍 昨秋にプロ転向した杉原大河(22=フリー)は東北福祉大在学中だった20年の日本オープンで5位に入り、ローアマチュアに輝いた。翌21年には、初めてアマチュアに門戸を開いたツアー選手権森ビル杯で3位の成績を収めている。アマチュアの蝉川(せみかわ)泰果(21=東北福祉大4年)は今年4月の関西オープンで17位に入る健闘。最終日に順位を落としたが、第2日には単独首位に立った。

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