埼玉・WTB竹山晃暉独占手記 悔しい2つの不戦敗が力に 次は日本代表へ土台づくり

[ 2022年5月30日 05:30 ]

ラグビーリーグワン プレーオフ決勝   埼玉18―12東京SG ( 2022年5月29日    国立競技場 )

<埼玉・東京SG>突進する埼玉・竹山(右)(撮影・吉田 剛)
Photo By スポニチ

 埼玉のリーグワン優勝に大きく貢献したのが、WTB竹山晃暉(25)だ。今季15試合に出場し、レギュラーシーズンでリーグ3位タイの10トライをマーク。昨季限りで現役引退した福岡堅樹氏(29)の後継者として存在感を発揮した。今夏の日本代表候補に初選出されており、来年のW杯フランス大会でも活躍が期待される若きフィニッシャーが本紙に単独手記を寄せた。

 新リーグ初代チャンピオンになることができました!まずは、支えてくれたチームスタッフ、練習をサポートしてくれたナイツ(ノンメンバー)、熱い声援を送り続けてくれたファンの皆さまに感謝を伝えたいです。何より、優勝という結果で恩返しできたことをうれしく思います。

 振り返ってみると、長かったような早かったようなシーズンでした。本来なら新リーグのオープニングゲームのはずだった国立での開幕戦の4日前、PCR検査でチーム内に新型コロナウイルスの陽性者が出てしまいました。率直に感じたのはパンデミックへの恐怖感と不安。そして、2戦連続不戦敗となった悔しさです。

 活動停止となった2週間は、自らと向き合いました。プロラグビー選手として、コロナに負けるのではなく、チャンスに変えるにはどのように行動するべきか。頭の中で整理し、今できるトレーニングに打ち込むことができたと思います。スタートダッシュは遅れたけど、あの2つの不戦敗という悔しさがあったから、ここまで戦い抜けたと感じています。

 シーズン中はチームアンバサダーの福岡さんからLINEなどでアドバイスをもらっていたんです。毎試合後、“ここのポジショニングはもうちょっと引いた方がいいね”など具体的な助言からは、“この人まだプレーできるな”と思わされるほどでした(笑い)。

 そういえば、最近は僕が活躍すると、元力士の父親について書かれている記事をよく目にします。僕が持っていなかった力士時代の写真も掲載されていたので、思わず保存しちゃいました(笑い)。厳しく育ててもらいつつ、小さい頃はバッティングセンターに連れていってもらったことも思い出です。

 先日、今夏の日本代表候補に選んでいただきました。来年にはフランスでW杯が開催されます。自分はまだまだ成長段階。W杯へ出るために何が必要なのか、常に考えてチャレンジしなければいけない。いろんなことを経験して、吸収して、世界で戦うための土台をしっかりつくります!(埼玉WTB)

 ◇竹山 晃暉(たけやま・こうき)1996年(平8)9月25日生まれ、奈良県出身の25歳。3歳でラグビーを始める。奈良・御所実―帝京大。19年にパナソニック(現埼玉)入団。高校時代は1、3年で全国大会に出場し、ともに準優勝。父の和彦さんは元幕下力士の星鶴王(ほしかくおう)。趣味はゴルフとギターで好物はウニとコーヒー。好きな女性タレントは長谷川潤。ポジションはWTB。1メートル75、84キロ。

続きを表示

2022年5月30日のニュース