ラムズが3季ぶりにNFCを制覇 スーパーボウルでベンガルズと激突 どちらも“ドラ1”QB

[ 2022年1月31日 12:28 ]

スーパーボウル出場を決めたラムズのQBスタッフォード(AP)
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 NFLプレーオフのNFC決勝が30日、スーパーボウル(2月13日)の舞台でもあるカリフォルニア州イングルウッドのソーファイ・スタジアムで行われ、第4シードで地元のラムズ(西地区1位)が今季2戦2敗だった第6シードの49ers(西地区3位)を20―17(前半7―10)で退けてNFCを制覇。3シーズンぶり5回目のスーパーボウル進出を決め、33シーズンぶりにAFCを制したベンガルズと激突することになった。

 第4Qでの10点差逆転はカンファレンス決勝では過去最大。昨シーズンのスーパーボウルはフロリダ州タンパで行われたが、NFC覇者のバッカニアーズがホーム・スタジアムで優勝しており、今シーズンもスーパーボウルの試合会場を本拠にしているラムズがNFCから勝ち上がった。スーパーボウルは今年で56回目だが、ホーム・スタジアムのチームが出場するのは2回目。54年間、一度も実現しなかった出来事が2年連続で起こっている。

 第3Q終了時点では7―17。しかしラムズは第4Qの1分30秒、QBマシュー・スタッフォード(33)がWRクーパー・カップ(28)にこの日2つ目のTDパスを通すと、8分7秒と13分14秒にマット・ゲイ(27)が40ヤードと30ヤードのFGを成功させて逆転。49ersの最後のドライブとなった残り1分46秒からのプレーでは、守備陣の要、DTアーロン・ドナルド(30)が49ersのQBジミー・ガロッポロ(30)の動きを封じ、苦し紛れにWRジャマイカル・ヘイスティー(25)に投げたパスを、LBトラビン・ハワード(25)がインターセプトして勝負を決めた。

 ライオンズ時代にプレーオフで0勝3敗だったスタッフォードは昨オフに移籍したラムズでは3勝0敗。この日は45回中31回のパス成功で337ヤードと2TDを獲得し、NFL13シーズン目で初のスーパーボウル切符を勝ち取った。

 ジョージア大出身の同選手は2009年ドラフトの全体トップ指名選手。スーパーボウルで対戦するベンガルズのQBジョー・バーロウ(25)も2020年ドラフトのトップ指名選手で、今回のスーパーボウルではドラフト時に“超エリート”だったQB同士の対戦が実現した。

 ラムズでは今季のレシーブ部門でキャッチ回数、獲得ヤード、TDでリーグの“3冠”を達成していたカップが11回で142ヤード(2TD)をマーク。シーズン途中でブラウンズを解雇されたあとに契約したオデール・ベッカムJR(29)も9回で113ヤードを獲得するなど、スタッフォードを支えるWRの二枚看板がフル稼働して勝利に貢献した。

 2シーズンぶり8回目のスーパーボウルを狙っていた49ersは第4Qで0―13とリズムを崩して惜敗。17―17の同点に至ったラムズのドライブの中では、セーフティーのジャクワスキー・タート(29)がスタッフォードのロングパスをインターセプトしたかに思われたが痛恨の“落球”。捕球していれば勝利に大きく近づいた場面だったが、ここで流れが変わってしまった。

 49ersのガロッポロは30回中16回のパス成功で232ヤードと2TDをマーク。WRのディーボ・サミュエル(26)は4回のレシーブで72ヤード(1TD)、7回のランで26ヤード、さらに2度のキックオフ・リターンをこなすなど奮闘したが、最後はラムズの粘りに屈する形となった。

 なおラムズがベンガルズと顔を合わせるのは2019年10月27日以来。通算成績ではベンガルズが8勝6敗とリードしている。

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