陵侑 W杯6戦ぶりV!北京五輪前最後の週末でエースが復調証明の大ジャンプ

[ 2022年1月31日 05:30 ]

ノルディックスキーW杯ジャンプ男子個人第18戦 ( 2022年1月29日    ドイツ・ビリンゲン ヒルサイズ=HS147メートル )

W杯ジャンプ男子個人第18戦で優勝した小林陵(ロイター)

 北京冬季五輪代表の小林陵侑(25=土屋ホーム)が6戦ぶり今季7勝目、通算26勝目をマークした。1本目に最長不倒の145メートルを飛んで首位に立ち、強風のため2本目が中止となって115・6点で優勝が確定。2度目の総合優勝を飾った年末年始の欧州ジャンプ週間後は表彰台からも遠ざかっていたが、W杯総合首位も奪い返して五輪本番へ弾みをつけた。

 北京五輪開幕前最後の週末で、日本のエースが復調した。霧雨が降り続き、横風を含む強風が吹き荒れる悪天候をものともせず、1本目の小林陵は安定した空中姿勢からヒルサイズに迫る145メートル。着地後に両手でガッツポーズをすると、ブレーキングゾーンでも小さくジャンプして喜びを表現した。飛型点もジャッジ4人が19点台をつける完璧なパフォーマンスだった。

 小林陵と対照的に、直後に飛んだライバルのガイガー(ドイツ)は風にあおられて120・5メートル。2本目中止で優勝が決まった小林陵は、19位に沈んだガイガーと入れ替わってW杯総合首位にも返り咲いた。「もちろん優勝には満足している。コンディション的にラッキーな部分もあったが、こういう日に勝つことが大事」。ジャンプ週間第3戦(5日)以来の勝利に、会心の笑みを浮かべた。

 週末の試合が終われば地元へ戻ることも可能な欧州選手とは異なり、日本勢は遠征続きでコンディション調整に苦労している。小林陵も前日28日は腰に痛みがあったため、W杯混合団体を欠場。「昨日飛んでいなかったので、フレッシュな気持ちでやる気に満ちていた」と悪条件での高い集中力を説明した。

 23日の第17戦は1本目で首位に立ちながら2本目で失速して4位。2本そろえることが五輪の金メダル獲得には必要だが、ジャンプの調子が落ちていないことを確認できたのは大きい。優勝候補一番手として北京に乗り込むことになりそうだ。

続きを表示

この記事のフォト

2022年1月31日のニュース