ベンガルズが33季ぶりにスーパーボウルへ チーフスを延長で撃破 18点差を追いついて勝利

[ 2022年1月31日 08:55 ]

歓喜したチームメートのシェルビンに担がれるベンガルズのQBバーロウ(AP)
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 NFLのプレーオフ、AFC決勝が30日にミズーリ州カンザスシティーで行われ、第3シードのベンガルズ(北地区1位)が序盤で18点差をつけられながら延長の末に地元で第2シードのチーフス(西地区1位)を27―24(前半10―21、延長3―0)で撃破。33シーズンぶり3回目のスーパーボウル出場を決めた。

 18点差のビハインドからAFC決勝で勝ったのは2006年にペイトン・マニングを擁していたコルツが3―21とされながら、トム・ブレイディーのいたペイトリオッツを38―34で下した一戦に並ぶ史上最大点差。ベンガルズは第2Q9分54秒、チーフスのQBパトリック・マホームズ(26)に3つ目のTDパスを通されたところで3―21と後手に回っていたが、後半は守備陣が奮起して流れを変えた。

 第4Qの8分53秒には、AFC準決勝(対タイタンズ)で52ヤードの決勝FGを決めていた新人キッカーのエバン・マクフィアソン(22)がその時と同じ52ヤードのFGを成功させて24―21と初めてリードを奪った。終了間際にチーフスのハリソン・バトカー(26)に44ヤードのFGを決められて24―24となり、延長開始前のコイントス(TAIL=裏)でも控えQBのブライアン・アレン(29)が「HEAD=表」とコールしたために“後攻”となっていたが、マホームズがWRタイリーク・ヒル(27)をターゲットにして投げたパスをセーフティーのボン・ベル(27)がインターセプト。自陣45ヤード地点で得たドライブから、最後はマクフィアソンがこの日4つ目のFG(31ヤード)を成功させて敵地で劇的な勝利を収めた。

 ルイジアナ州立大時代に年間最優秀選手に贈られるハイズマン賞を受賞し、2020年のドラフトで全体トップで指名を受けたQBジョー・バーロウ(25)は38回中23回のパス成功で250ヤードと2TDをマーク。ドラフト全体トップ指名のQBが2シーズン目でスーパーボウルに駒を進めるのはこれが初めてとなった。

 3シーズン連続のスーパーボウル出場を狙っていたチーフスはホーム・アドバンテージを生かせず苦杯。AFC準決勝では第4Q残り13秒からの攻撃で同点に追いつき、コイントスで勝った延長最初のドライブでTDを奪ってビルズを下していたが、ベンガルズ戦ではマホームズが痛恨のインターセプトを喫して地元ファンの期待に応えることができなかった。

 2020年7月に、2031年シーズンまで10年、総額5億300万ドル(約578億円)で契約を延長し、北米プロスポーツ界で初の“5億ドル・プレーヤー”となったマホームズは最初のドライブでパスを5回連続で成功させ、最後は大学時代に100メートルで9秒98(追い風参考)をマークしているヒルに10ヤードのTDパスを通して先制。2回目のドライブでもTEトラビス・ケルシー(32)に5ヤード、3回目のドライブではWRメコール・ハードマン(23)に3ヤードのTDパスを通すなど、前半は21回中18回のパス成功で220ヤードと3TDを稼いでいたが、後半はわずか55ヤードの獲得にとどまった。

 21―10で迎えた第2Q残り5秒、チーフスはベンガルズ陣内1ヤード地点まで攻め込んでいたがFGを狙わわずにヒルへのパスを選択。しかしTDには至らず、ここで確保できなかった「3点」が結果的に大きく試合に影響することになった。


 

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