万感ラストラン、最後まで福士節「走れなくなったので終わり」大阪ハーフで笑顔のゴール

[ 2022年1月31日 05:30 ]

引退セレモニーで記念撮影する(左から)千葉真子さん、野口みずきさん、増田明美さん、福士加代子、有森裕子さん、高橋尚子さん(撮影・坂田 高浩)
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 陸上女子で五輪4大会連続出場の福士加代子(39=ワコール)が30日、大阪市で行われた大阪ハーフマラソンで現役最後のレースを終えた。途中、何度も足を止め苦しそうな姿を見せながら最後は笑顔でゴール。1時間16分4秒で30位の結果に「最後はまた転ばなくて本当に良かった。走るのは楽しかったからやめたくなかったけど、走れなくなったので終わりにします」と福士節で締めた。

 3000メートルや5000メートルで長く日本記録を保持したトラックの女王は、08年に初マラソンに挑戦したのが大阪国際女子マラソンだった。転倒を繰り返しながら走り切った、思い出の地でラストランを飾った。今後は所属先でマラソンイベントなどに参加するという。「明日以降は、朝も起きない、夜まで寝ているだらだらな生活を送ります」。湿っぽい雰囲気を嫌うランナーは最後まで自分を貫いた。

 ◇福士 加代子(ふくし・かよこ)1982年(昭57)3月25日生まれ、青森県出身の39歳。青森・五所川原工高からワコール入社。5000メートルと1万メートルで日本選手権を連覇するなど「トラックの女王」として活躍し、五輪には04年アテネ五輪から3大会連続でトラック種目で出場。16年リオデジャネイロ五輪にはマラソンで出場し14位だった。

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