青学大・原監督が大胆起用 5区山上りに1年生・若林宏樹 箱根駅伝区間エントリー発表

[ 2021年12月30日 05:30 ]

青学大・原晋監督
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 来年1月2、3日に行われる第98回箱根駅伝の区間エントリーが29日、発表された。「パワフル大作戦」を発令し、2大会ぶりの王座奪回を狙う青学大の原晋監督(54)は最重要区間に位置付ける往路5区にルーキーの若林宏樹を大胆起用した。復路6区(ともに20・8キロ)には前回区間3位の下りの実力者、高橋勇輝(4年)を配置。箱根の山をパワフルに攻略する布陣で優勝争いに絡んでいく。

 オンライン監督会議後、電話取材に応じた原監督の声はパワフルに弾んでいた。昨季無冠の汚名返上を誓う指揮官は「総合力で勝負するのが大前提。それをフルに発揮するために全員が順調に来ています。箱根駅伝4日前ですけど楽しみな今日この頃ですよ」と言い切った。

 原監督は最重要視する“パワフル区間”を5区、6区の山区間とした。特に5区は前回大会で大失速し原監督自ら「ゲームオーバー」と心を折られた因縁の区間だ。今回は上りに定評がある1年生の若林を5区に起用する采配で勝負を挑んだ。和歌山県出身で中学時代は実家近くの山道で鍛えていたというクライマーは「上りのコツはつかんでいると思う」と自信を見せる。

 「以前から決まっていました」という6区の高橋には絶大な信頼を置く一方で、指揮官は5区の控えに前々回区間2位の飯田貴之主将(4年)を配置。「箱根はやっぱり5区6区でしょう。5区は調子の良い方を最後まで見極めたい」と二重の構えで勝負を挑む。

 16人全員が1万メートル28分台というチームの区間配置を毎日練り直すという知将は「例年に比べて悩んでいる」と難しさを口にするが「現在のパワフル指数は100%。往路で200%に上げて、復路ゴールで300%にしていきたい」と力強く語った。

 ◇若林 宏樹(わかばやし・ひろき)2002年(平14)9月3日生まれ、和歌山県海南市出身の19歳。京都・洛南高3年で出場した全国高校駅伝1区区間3位。駅伝デビューとなった出雲駅伝は4区区間6位。全日本大学駅伝では6区区間12位。憧れのランナーは神野大地。1万メートルの自己ベストは28分27秒72。1メートル68、50キロ。

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