アメフト京大 らしさが消えた3戦全敗 7年ぶりの入れ替え戦へ向かうチームに、水野元監督の警鐘は届くか

[ 2021年10月31日 05:30 ]

関西学生アメリカンフットボール1部リーグABブロック   京大10―13同大 ( 2021年10月30日    EXPOフラッシュフィールド )

京大QBの泉
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 黒いジャージーから、迫力や威圧感が消えていた。必勝を期した同大戦で、7点リードからの逆転負け。ブロック3戦全敗で、7年ぶりの入れ替え戦が決まり、京大のハドルは日の落ちたフィールドでいつまでも続いていた。

 「入れ替え戦は大変なので、できれば避けたかった。ホントに残念」

 三輪誠司ヘッドコーチは声のトーンを落とした。FGで先制こそ許したものの、RB中野晴陽(3年)を使ったランプレーでドライブが進み始め、第2Q5分10秒に逆転TD。終了間際にFGも成功させ、7点リードで前半を折り返した。

 以前の京大なら、一度手にしたモメンタムを手放すことなく、後半、一気に点差を広げていたはずだ。ただ、精神的にナイーブな部分を持つ集団だからこそ、三輪ヘッドはハーフタイムにこう告げた。

 「7点リードじゃない。7点負けていると思って、後半に臨もう」

 守りに入らないための助言だったのに、オフェンス、ディフェンスともに浮き足だっていく。第4QにTDとFGを決められ、逆に3点ビハインド。残り1分33秒からの攻撃は、敵陣30ヤード付近まで攻め込みながら、最後はQB泉岳斗(2年)がファンブルし、相手にリカバーされた。

 「(ファンブルは)いつもよりボールを持ちすぎて、真後ろにディフェンスが来ていたのに気づかなかった…」

 司令塔は視線を落とした。もちろん、2年生でオフェンスをまとめ、ランに、パスに獅子奮迅の働きを見せた背番号17を責めるものはいない。三輪ヘッドはマクロな視点で敗因を口にした。

 「選手もベンチも、これで決める、と自信を持って出せるプレーがなかった」

 そして、関学大戦に続いてスタンド観戦した水野弥一氏(81)は、古巣のメンタル面を指摘する。

 「もう言葉になりまへんな。勝つという気持ちで同大の方が上回っていた。これを何とかせんかったら…」

 思えば、一つのプレーに対するこだわりと集中力、相手を倒すという精神力、執念で、京大は私学との差を埋め、6度の学生日本一に輝いてきた。求められる原点回帰――。創部75年目で初となる2部降格の「汚点」だけは避けなければならない。

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