スケボー・ストリート女子の西矢椛が金メダル宣言 急成長の13歳ダイナミックに進化 

[ 2021年7月3日 05:30 ]

熱のこもった練習を行う西矢椛(撮影・吉田 剛)
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 スケートボードの女子ストリートで東京五輪代表を決めた13歳の西矢椛(もみじ、ムラサキスポーツ)、中山楓奈(16=同)、同男子の青木勇貴斗(17=ボードライダーズジャパン)、女子パークの岡本碧優(みすぐ、15=MKグループ)が2日、都内で練習を公開した。西矢は6月の五輪予選大会最終戦の世界選手権で2位に入り、日本勢5番手から逆転で五輪切符を獲得。13歳11カ月で迎える五輪本番での金メダル獲得を誓った。

 13歳の少女が、大人顔負けの高難度トリックを次々と繰り出す。時に転倒すると地べたに座り込み、苦笑いするしぐさは年相応で中学生らしい。東京五輪開催が決定した13年はまだ6歳だった西矢は、代表入りに「うれしいけど実感が湧かないです」とはにかんだ。

 6月の世界選手権(イタリア)では手すりを使った得意の技で銀メダルを獲得。大会前までは日本勢5番手で代表3枠には届いていなかったが、大逆転で切符をつかんだ。西矢の滑りを「バランス感覚が良く、キレイで無駄がない」と評価する日本代表の早川大輔コーチ(47)は、この1年での成長を強調する。身長が3センチ伸びて1メートル55となり、「使えるセクション(障害物)の数が限られていたところが対応できるようになって、ダイナミックな滑りになった」と分析。成長期と五輪延期が重なり、追い風になった。

 スケートボードをやっていた父と兄の影響で、7歳から本格的に競技を始めた。練習に付き添う両親のアドバイスやSNSなどで海外選手の動画を研究し、自然と力を伸ばした逸材だ。「世界で知らない人がいないくらい有名になりたい」と語る西矢にとって、東京五輪は通過点。「笑顔で楽しく滑って、金メダルを獲りたい」と朗らかな表情の下に勝負師の顔をのぞかせた。

 ◇西矢 椛(にしや・もみじ)2007年(平19)8月30日生まれ、大阪府松原市出身の13歳。松原西小―松原中在学中。父と兄の影響で7歳から本格的にスケートボードを始める。19年に世界トッププロが集まるXゲーム米国大会で銀メダル獲得。21年世界選手権は2位だった。1メートル55、40キロ。

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