深堀圭一郎氏 松山は不規則な芝目の「ポアナ芝」に苦しめられた

[ 2021年6月21日 02:30 ]

米男子ゴルフツアー 全米オープン第3日 ( 2021年6月19日    カリフォルニア州 トーリーパインズGC=7652ヤード、パー71 )

第3ラウンド、18番でイーグルパットを外した松山
Photo By 共同

 【深堀圭一郎のメジャー深掘り】3日目の松山選手はパットに足を引っ張られた印象です。トーリーパインズのグリーンは癖のあるポアナ芝。芝目が均一ではなく、ボールが予想外の転がりをすることがあるため、基本的にはショートバックスイングでパチンと打つタイプが合っています。

 08年にこのコースで開催された全米オープンで優勝したときのタイガー・ウッズのパットが象徴的です。最終18番で4メートルを決めて、翌日のプレーオフに持ち込みましたが、試合後に当時のボール開発スタッフが彼に「最終日の荒れたグリーンだったのに、どうやって入れたの?」と尋ねたところ「下からボールを持ち上げるように、コンと転がりを出すように打ったんだよ」と答えたそうです。

 トップスピンをかけて回転が良くなるように打てば、ポアナ芝の不規則な芝目にも左右されることが少なくなります。その話を聞いたときに、タイガーはポアナ芝用に数種類の打ち方ができるのかと、驚いたことを覚えています。

 松山選手は少し振り幅が大きく、リズムで打っていくスタイル。ポアナ芝の米西海岸の試合はあまり相性が良くない感じを受けます。ただ彼は修正能力が高い。最終日は思い切ってプレーができる位置なので、良い形で終わってくれると期待しています。(プロゴルファー)

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2021年6月21日のニュース