競泳 恒例の直前高地合宿できず、今回は長野の標高1750メートルで予定

[ 2021年6月3日 05:30 ]

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12年ロンドン五輪の前にはスペイン・テネリフェで合宿が行われた

 競泳は過去の五輪とは異なる調整を余儀なくされる。通常は記録を狙う大会前は心肺機能の強化を目的に海外で高地合宿を張るのが恒例。標高2300メートルのスペイン・シエラネバダや標高2100メートルの米フラッグスタッフの施設を利用する選手が多いが、今回はコロナ禍により海外遠征ができていない。

 ただ19年10月に長野県東御市に完成した国内初の高地プールに救われた。大半の選手は標高1750メートルの同プールで準高地合宿を張る予定で、大きな混乱は生じていない。標高数百メートルの違いは順化に要する日数や練習負荷の強度に差が出るため強化計画は変わる。日本代表の多くの選手が既に東御合宿を複数回経験しており、その時のデータを基に練習メニューを組むことになる。

 19年世界選手権以降、長水路(50メートルプール)で海外選手と争う機会がほぼないまま本番を迎える。ライバルの仕上がりは不透明な部分が多く、メダルラインのタイム予想は難しい。本番の予選、準決勝を踏まえた上で、決勝のレース展開を組み立てる柔軟性も求められる。

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2021年6月3日のニュース