サントリー 単独最多6度目TL制覇王手、バレット21得点でけん引 パナと23日決勝

[ 2021年5月17日 05:30 ]

ラグビートップリーグ プレーオフトーナメント準決勝   サントリー26ー9クボタ ( 2021年5月16日    花園 )

<サントリー・クボタ>後半、PGを決めるサントリー・バレット(撮影・北條 貴史)
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 今季唯一全勝のサントリーが26―9でクボタを下し、歴代単独最多となる3季ぶり6度目のリーグ制覇に王手をかけた。SOボーデン・バレット(29)を中心にキックで相手にプレッシャーをかけ、FW戦が得意な相手に主導権を渡さず。今季得点王のバレットはドロップゴール(DG)1本を含む21得点でチームをけん引した。23日の決勝(秩父宮)ではパナソニックと現行トップリーグ(TL)最後の王座を争う。

 相手の“らしさ”を消し、着実に3点を重ねていく。サントリーがプレーオフ仕様の戦いぶりで、勢いに乗るクボタに完勝。CTB中村亮主将は「いいキッカー(バレット)がいるので、得点でプレッシャーをかけた。ノートライは自信になる」と満足げに語った。

 クボタの強みはセットプレーと接点の激しさ。ならばとボール保持を是とするチームが前半だけで20本以上のキックを敵陣に蹴り込み、相手の土俵で戦わなかった。前半30分に初めて勝ち越し、その後も敵陣でペナルティーを奪ってはショットを選択。後半にも4PGを決めたバレットは「次週に進めてうれしい。タフな試合を想定していたが、チャンスでしっかり得点につなげた」と語った。

 前半33分の唯一のトライでは、ラインアウトから大外のWTB江見へ一気に回し、バックスがリーグNo・1の走力を発揮した。今季トライ王のWTBリーをケガで欠いても、15年トライ王の江見や同16年の中鶴が存在感を発揮。ディフェンス力の成長、ここ一番の決定力とともに、選手層の厚さも見せつけた。

 03年に創設されたTLも、23日の決勝を最後に18シーズンの歴史に幕を下ろす。「積み上げてきた物を出せるように、1週間準備したい」と中村亮。一時代を築いてきたサントリーが、ラストタイトルにその名を刻む。

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2021年5月17日のニュース