【玉ノ井親方 視点】照ノ富士に研究の跡 高安を中に入れない前傾

[ 2021年5月17日 20:12 ]

<夏場所9日目>高安(右)を叩き込みで下す照ノ富士(撮影・久冨木 修)
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 相撲は予習が大事だ。極端に言えば、土俵に上がる前の準備の差が結果を左右する。そういう意味で、照ノ富士は4連敗中だった高安の相撲をよく研究していた。負けた相撲はどれも中に入られていた。そのためこの日は体勢を低くし、体を密着させないように深い前傾姿勢を保ったまま取っていた。高安に右からはず押しのような形で体勢を崩されかけたが、相手の頭を左で押さえつけ、右足をうまく送ってはたき込んだ。膝の状態もいいのだろう。土俵を半周するように振られても足腰が崩れなかった。

 これで後続とは2差がついた。独走状態になりつつあるが、3大関にはファンの興味をつなぎとめるためにも終盤の照ノ富士戦での奮起を望みたい。(元大関・栃東)

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2021年5月17日のニュース