中村匠吾「スタミナアップ」実感のスパート 東京五輪マラソンへ21年好発進

[ 2021年1月1日 16:19 ]

第65回全日本実業団対抗駅伝「ニューイヤー駅伝」(スポニチ後援) ( 2021年1月1日    群馬県庁発着の7区間100キロ )

5区の塩尻和也(右)にたすきをつなぐ富士通・中村匠吾(代表撮影)
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 東京五輪男子マラソン代表・中村匠吾を要する富士通が、4時間48分52秒で12年ぶり3度目の優勝を飾った。

 自国開催の夢舞台で日の丸を背負う28歳が、新春から快走を披露した。各チームのエースが集う最長区間4区(22・4キロ)に登場した中村は、トップのGMOインターネット・一色恭志と4秒差で発進。井上大仁(三菱重工)、鎧坂哲哉(旭化成)と集団を形成し、12・3キロでGMOインターネットをかわすと、19キロ手前で一気にギアチェンジし、トップに浮上して5区にタスキをつないだ。

 1時間4分14秒で区間2位タイの好走で、日本一への道筋を作った。「いい位置でもらことができたし、プラン通りの走りができた」とする一方で、「もう少し積極的な走りができれば区間賞にも届いた。そのあたりを強化していけたらいい」と話した。

 昨年の元日、富士通の紅白のユニホームは上州路に姿を見せなかった。中村は五輪代表を決めたマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の疲労を考慮され、エントリーしなかった19年の東日本実業団対抗駅伝の6区でブレーキがあり、17位でニューイヤー駅伝の出場権を逃した。「1年間、チームとして悔しさを晴らしたい気持ちでやってきた」。12年ぶりの頂点で、悔しさを晴らした。

 新型コロナウイルスの影響で1年延期となった東京五輪の男子マラソンは8月8日、札幌で行われる。延期決定後は「覚悟を持って」練習の質を求めてきた。この日も「ある程度、早いペースでいっても後半、足が残っていた。スタミナアップにつながっている」と手応え十分。今後は2月28日のびわ湖毎日マラソンに出場し、7カ月後の夢舞台へ歩を進める。

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